施工体制台帳の無料テンプレ!ポイント・記入項目・ツール化で問題ゼロに

「どの様式が正しいのかわからない」
「毎回ゼロから作り直すのがしんどい」

そこで、施工体制台帳の条件から、無料テンプレート、入力項目の書き方、おすすめツールまで、ミスなく漏れなく提出できる具体的な手順を見ていきましょう。

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施工体制台帳とは?4つのポイント

施工体制台帳とは、工事に関わるすべての下請け業者の名称や工事内容、各社の技術者情報をまとめた書類です。建設業法第24条の8にて、元請業者に作成と備え置きが義務付けられています。次の4つのポイントをおさえておきましょう。

項目詳細
1. 作成義務の基準下請けに出す金額の合計が一定額を超えると作成義務が発生する
2. 未提出のペナルティ不備や未作成は建設業法違反となり、監督処分や指名停止の対象になる
3. 作成タイミング契約の締結後すみやかに作成、現場事務所へ設置する
4. 施工体系図との違い台帳は情報をまとめた書類、施工体系図は体制を表した掲示用の図である

1. 作成義務の基準

施工体制台帳の作成義務は、工事の発注区分と下請契約の総額で決まります。公共工事では金額にかかわらず必須です。

工事区分下請総額の基準作成義務
建築一式工事8,000万円以上必須
そのほかの工事5,000万円以上必須
公共工事金額にかかわらず全件必須

国土交通省近畿地方整備局「施工体制台帳等の作成義務」

2. 未提出のペナルティ

施工体制台帳の作成や保存を怠ると、建設業法違反として行政の処分対象になります。主なペナルティは次の3つです。

ペナルティ内容
指示処分・監督処分作成義務違反として国土交通大臣や知事から是正を命じられる
営業停止・指名停止悪質な場合は営業停止処分や、公共工事の指名停止につながる
元請けからの信用低下提出の遅れや内容の不正確さが続くと、次の案件で声がかからなくなる

書類の不備ひとつが、次の受注機会を失うリスク、営業停止につながります。また、監査や立ち入り検査の際に台帳がそろっていないと、現場の管理体制も疑われます。きちんと作成し保管し続けることが、会社の信用を守る土台ためにも重要です。

3. 作成タイミング

施工体制台帳は、下請契約の締結後すみやかに作成へ着手し、工事着手前までに整備しておくのが原則です。発注機関の検査や立入対応に備え、現場事務所への設置タイミングを逆算しておきましょう。

タイミング必要なアクション
下請契約締結後速やかに台帳の作成に着手
工事着手前台帳一式を完成・現場事務所に設置
下請の追加・変更時該当箇所を遅滞なく更新
工事完成後5年間は本店または営業所で保管

4. 施工体系図との違い

施工体制台帳とよく混同されるのが施工体系図です。台帳が各社の詳細情報をまとめた「書類」なのに対し、施工体系図は下請け関係を一目で示した「図」という違いがあります。両者はセットで扱われるものの、役割が異なります。

比較項目施工体制台帳施工体系図
形式各社の情報を記載した書類下請け関係をツリーで表した図
主な役割許可番号や技術者などの詳細を保管する現場の施工体制を関係者がひと目で把握する
掲示の扱い現場に備え置き、求めに応じて提示する工事関係者や公衆の見やすい場所に掲示する

施工体制台帳のExcelテンプレート

施工体制台帳の入力項目と書き方

元請情報

施工体制台帳は、建設業法施行規則第14条の2第1項において記載項目が定められています。元請欄では会社情報と現場代理人、監理技術者の情報を記載します。特に資格者証の有効期限切れは、行政指摘の頻出ポイントです。

項目名記入のポイント
会社名・事業者ID元請会社の正式名称を記入。CCUS加入時は事業者IDも併記する
事業所名・現場ID担当する作業所名を記入、CCUSに登録している場合は現場IDも併記する
建設業の許可元請会社が取得している建設業許可を全て記入、略語も可
工事名称及び工事内容請け負った工事名と、概要を記入
発注者名及び住所契約書記載の表記のまま転記し、略称は避ける
工期・契約日着工日・竣工予定日と契約締結日を記入。日付の齟齬は指摘対象になりやすい
契約営業所支店がある企業が利用する場合、元請契約には工事請負契約書に記載されている企業名、下請け契約には下請契約を締結した支店を記入
健康保険等の加入状況元請会社の健康保険・厚生年金・雇用保険の加入状況をそれぞれ記入、法改正で必須化
発注者の監督員名・権限及び意見申出方法発注者から通知された監督員の氏名を記入
権限・意見申し出方法は工事請負契約書に記載された内容を記入
現場代理人名・権限及び意見申し出方法元請会社が選任した代理人の氏名を記入
権限・意見申し出方法は「契約書記載の通り」など
監理技術者・主任技術者名・資格内容氏名と保有資格を記入、下請総額5,000万円以上で監理技術者の配置が必須
監理技術者補佐名・資格内容氏名と保有資格を記入
専門技術者名・資格内容・担当工事内容専門技術者を配置する場合、氏名、保有資格、担当工事の内容を記入
外国人の従事状況特定技能1号在留者と技能実習生について、従事予定の有無を選択する

下請負人情報

下請負人の欄では、契約を結んだすべての下請業者の情報を記入します。確認元の書類と突き合わせながら入力しましょう。期限切れの許可番号をそのまま転記してしまうミスが多いため、契約のたびに確認する運用にしておくと安心です。

項目名記入のポイント
会社情報注文請書記載の正式名称を、法人格を含めてそのまま記入する
工事名称及び工事内容工事名と、担当する作業範囲を、仕様書の表記に沿って記入
工期・契約日着工日・竣工予定日と契約締結日を記入。
建設業許可番号許可証の写しを基に下請け企業の許可業種と番号を転記。有効期限も確認
健康保険等の加入状況健康保険・厚生年金・雇用保険の加入状況をそれぞれ記入、法改正で必須化
現場代理人名・権限及び意見申出方法下請け企業が選任した代理人の氏名を記入、
権限・意見申し出方法は「契約書記載の通り」など
主任技術者名・資格内容氏名と保有資格を記入
安全衛生責任者名・安全衛生推進者名・雇用管理責任者名それぞれの氏名を記入、安全衛生推進者名は10名以下の現場では空欄可
専門技術者名・資格内容・担当工事内容専門技術者を配置する場合、氏名、保有資格、担当工事の内容を記入
外国人の従事状況特定技能1号在留者と技能実習生について、従事予定の有無を選択する

必要な添付書類

施工体制台帳は台帳本体だけで完結せず、記載内容を裏付ける書類をあわせて備えておく必要があります。

添付書類内容
請負契約書の写し元請と各下請の契約内容を示す注文書・請書などの写しです。
再下請負通知書二次以降の下請がいる場合に、下請業者から提出される書類です。
技術者の資格を証明する書面監理技術者・主任技術者の資格者証や合格証の写しです。
雇用関係を確認できる書類技術者がその会社に所属することを示す、健康保険証の写しなどです。
作業員名簿現場で働く作業員の氏名や社会保険の加入状況をまとめた一覧です。
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施工体制台帳をExcelにするメリット・リスク

Excel管理のメリット

施工体制台帳をExcelで管理する利点は、大きく次の3つです。

メリット内容
すぐに始められる新規ソフトの導入も操作習得も不要。無料テンプレートをダウンロードすれば、その日のうちに運用を始められる
自由にカスタマイズできる工種に応じて行を増やしたり、よく使う会社情報を別シートに登録したりと、現場の実態に合わせて項目を調整できる
雛形を再利用できる前回のファイルをコピーして必要箇所だけ書き換えでき、毎回ゼロから作る手間がなくなる

Excel管理のリスク

案件数が増えるほど、限界が見えてくるのもExcel特有の事情です。次の3つに注意が必要です。

リスク内容
同時編集が難しい事務所と現場で別々に修正してしまうと、最新がわからなくなる
一元管理しにくい案件数が増えるほど、ファイルが増え運用負荷が上がる
法改正時の対応法改正をキャッチアップし、更新する必要があるため、見落としのリスク
もっと詳しく 104社の調査をもとに、DXの実態を全67ページで解説。数字に裏付けられた情報が手に入ります。
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施工体制台帳におすすめのツール3選

施工体制クラウド

施工体制台帳や作業員名簿、安全書類など建設業の書類の作成・管理に特化したツールです。元請けと協力会社が同じ画面で情報を共有でき、ボタン操作で各種書類を出力できます。書類業務の手間を確実に減らしたい現場に向いています。

サービス名料金(税込)初期費用特徴
施工体制クラウド年間77,000円~33,000円自社と協力会社の施工体制書類をクラウドで一括管理するサービスです。AI自動入力やデータ再利用で手間を削減し、提出状況もリアルタイムに把握可能
グリーンサイト月間6,500円310,000円協力会社から提出されたファイルをもとに、ボタン1つで施工体制台帳の作成が可能。労務安全書類で導入実績が多い
Buildee務安全月間30,000円~50,000円建設現場における労務安全書類の作成・管理を電子化するサービス。協力会社は無料で利用できる

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年6月時点

中野貴利人

株式会社ミツモアのマーケティング本部SaaSビジネス部所属。現場向けの業務支援システム「プロワン」のAIコンテンツマーケティングを担当。建設、設備工事、ビルメンテナンス、リフォームなど、現場業界に向けたお役立ち情報を制作。著書5冊。

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