DXとは?自社に必要なDXがわかるチェックとおすすめサービス16選

「DXで何が変わる?」
「IT化とは何が違う?」

ひとことで言えば、DXは「ビジネスのやり方を根本から変える」取り組みです。 ただ、自社の業務とどうつながるかは、導入前にはイメージしにくいでしょう。そこで、21項目の診断チェックから、導入事例、DXにおすすめサービスまで、専門用語を使わずに一つひとつ紐解いていきましょう。

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DX化とは?簡単にわかる

1. DXの意味と3つの要素

DXとは「デジタル・トランスフォーメーション」の略で、 キーワードは 「トランスフォーメーション=変革」にあります。

つまり、デジタル技術はあくまで手段であり、 会社の在り方や、お客さまへの価値の届け方そのものを見直すのがDXです。 紙をPDFにする、ハンコを電子化する、こうした「便利にする」だけの取り組みは、 DXではなくデジタル化にとどまります。

経済産業省も「DX」を次のように定義しています。

DXの定義

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

これを簡単に整理すると、以下の3つの要素に分解できます。

要素具体的な内容身近な例
デジタル技術の活用AI、クラウド、IoTなどを使う売上から購買パターンを分析する
ビジネスモデルの変革商品やサービスを最適化する車の所有からカーシェアに変える
組織文化の変革意思決定や働き方を刷新するデータに基づいて経営判断をする

街にある本屋さんが「古いレジをPOSレジにする」だけでは、DXとは呼べません。一方で「①顧客の購買履歴をデータベース化する、②一人ひとりの好みに合わせた本をAIが推薦できるようになる、③電子書籍の配信サービスも始める」としたら、これは本格的なDXです。

経済産業省「DXレポート」2018年9月7日

2. アナログ・IT化・DX化の違い

アナログ・IT化・DX化の違い

アナログ、IT化、DX化の違いは、業務を5つのステップ「①収集→②処理→③承認→④対応→⑤成果」に分けると、スッキリ整理できます。

アナログ・IT化・DX化の違い

  • アナログは、①〜⑤のすべてが人の手作業であり、時間もミスも多い
  • IT化は、②処理のスピードが上がるが、人の作業そのものは残る
  • DX化は、①〜⑤の流れ全体が変わり、人は付加価値の高い業務に集中できる

つまり、IT化は「いまの業務を速くする」もの、DX化は「業務のあり方そのものを変える」ものです。人が従来の作業から解放され、別の付加価値の高い業務に専念できるため、会社全体に対する売上増加や人材不足への貢献度が、圧倒的に高いです。

3. デジタル化・デジタライゼーション・DXの違い

デジタル化、デジタライゼーション、DXは似た言葉ですが、実は段階の異なる3つのステップを指しています。DXは、いきなり実現できるものではなく、「デジタル化→デジタライゼーション→DX」という階段を1段ずつ上がっていくイメージで捉えるとわかりやすいです。

専門用語ひとこと変わるもの目的
デジタル化
Digitization
電子化媒体を変えるデータを探しやすくする紙やアナログがデジタルデータになる
デジタライゼーション
Digitalization
効率化プロセスを変えるコストと時間を減らす手作業が自動化し、オンライン化する
DX
Digital Transformation
変革ビジネスを変えるコストと時間を減らす物だけではなく、物と体験を提供する

このように、デジタル化やデジタライゼーションは業務を改善する段階であり、 DXは会社の競争力そのものを変える段階です。

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DX化の必要度チェックリスト21項目

「うちにDXは本当に必要なのか?」
「どこから手をつければいいかわからない」

そのような方のために、業務環境の5分野に潜む課題を可視化する診断を用意しました。直感的に答えるだけで、自社のDX必要度と、優先して着手すべき領域がわかります。

あなたの会社に必要なDXはどれ?

5分野・21問の診断で、DX必要度と優先すべき領域を同時に可視化します

第 1 問 / 21
0% 完了
質問文がここに入ります
1 2 3 4 5
当てはまらない 当てはまる

※ 実際の状況は条件によって異なる場合があります。本診断結果はあくまでも目安としてご利用ください。

もっと詳しく 104社の調査をもとに、DXの実態を全67ページで解説。数字に裏付けられた情報が手に入ります。
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DXで現場が変わった事例2選

CASE1. 設備工事におけるヤンテック株式会社の事例

ヤンテック株式会社
ヤンテック株式会社

電気・空調の設備工事を手掛けるヤンテック株式会社は、業務管理システムを導入し、書類管理と案件管理のDX化を進めました。このシステムの特徴は以下のとおりです。

特徴活用方法効果
案件情報の集約点在していた案件情報をまとめて管理情報を探す手間が減った
現場アプリスマホで見積もりや工事写真を確認外出先でも確認でき残業が減った
見積もりテンプレートテンプレートで見積もりを作成最短1分で見積もりを作れるようになった

公共工事から法人向けまで幅広く受注するなかで、3〜5年前の追加工事依頼にも即日対応できる体制が整っています。DXの推進によって、限られた人数でも膨大な案件をこなせるようになりました。

設備工事での具体的な変化

  • 担当者が変わっても案件の経緯をすぐ確認でき、引き継ぎが楽になった
  • 入社したばかりのスタッフでも、質の高い見積もりをすぐ作れるようになった
  • 若手の採用が進み、20代の従業員が増えるよい循環が生まれた

CASE2. 配送・設置工事における株式会社ソーデン社の事例

株式会社ソーデン社
株式会社ソーデン社

家電機器の配送・設置工事を手掛ける株式会社ソーデン社は、案件管理システムを使って、元請けや関連会社との情報連携を中心にDXを進めました。具体的なシステムの活用方法は主に3つです。

特徴活用方法効果
拠点間の情報集約各拠点の進捗状況をシステムで入力本社から20拠点の状況をリアルタイムで確認できるようになった
業務支援アプリ見積もりをその場でSMS送信現場での活用が想定以上に広がった
デジタル書類作成現場報告書をデジタルで作成紙の書類に費やす時間がなくなった

顧客・自社の双方でしていた二重入力が不要になり、1日1,000件の案件をこなせる体制が整いました。現場のDX化が、法改正への対応力も高めています。

配送・設置工事での具体的な変化

  • 担当者の休職や退職時でも案件詳細を確認でき、受注機会を逃さなくなった
  • インボイス制度や電子帳簿保存法の改正にも、業務フローを変えずに対応できるようになった
  • 2024年問題に向けて、残業時間の削減に現場ベースで取り組める体制が整った

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進め方がわかるDX化3ステップ

STEP1. 身近な業務課題を洗い出す

各部署で「なんとかならないかな」と感じている業務を書き出すことから始めましょう。

業務の課題を書き出す例

  • 毎朝の売上集計に2時間もかかって、他の仕事が進まない
  • 同じ情報を複数のシステムに何度も入力している
  • 会議の資料準備だけで半日潰れてしまう
  • お客様からの問い合わせ履歴が担当者しかわからない

こうした「小さなイライラ」こそがDX化につながります。課題を整理する際は、次の観点でチェックしてみましょう。

チェック項目確認内容優先度の判断基準
頻度その業務は毎日発生するか?頻度が高いほど効果大
時間どれくらいの時間を費やしているか?月間20時間以上なら最優先
ミスの可能性人為的ミスが起きやすいか?ミスの影響が大きい業務を優先
関係者数何人が関わっているか?多くの人が関わる業務ほど改善効果大

STEP2. 小さく試して効果を実感する

DX化は無料や安価なツールで効果を実感できることも多いです。例えば、現場の報告業務ならスマホでの写真共有から始めたり、案件情報の管理をクラウドのスプレッドシートに置き換えたりします。

現場の写真・報告書をスマホでデジタル化する例

  1. 紙の現場報告書を、スマホの写真とメモで記録する(無料)
  2. 写真とメモを自動でクラウドに保存・共有する(無料〜低コスト)
  3. 案件ごとに整理して、検索できる状態にする
  4. 必要に応じて、業界特化型のシステム導入を検討する

この方法なら、リスクを最小限に抑えながらDXを体感できます。実際に業務時間が削減され、ミスが減り、情報共有がスムーズになることを実感すれば、周囲の理解も得やすくなるでしょう。

STEP3. 周囲を巻き込み仲間を増やす

小さな成功を収めたら、その喜びを周囲と共有することが重要です。「現場の写真共有が定着して、毎日の事務作業が30分減った」という具体的な成果を、チームミーティングで発表してみましょう。

対象者発表内容
上司コスト削減効果と生産性向上の数値を提示する
同僚業務負担の軽減と残業時間の削減をアピールする
部下スキルアップの機会とキャリアアップの可能性を説明する

DX推進チームのような横断的な組織を作ることも効果的です。各部署から1名ずつ参加してもらい、月1回の情報交換会を開催。成功事例や失敗談を共有することで、会社全体のDXリテラシーが向上していきます。

意外と「うまくいかなかったら元に戻せばいい」という軽い気持ちが大切です。まずはツールやシステムを試してみて、DX化を成功に導きましょう。

DXにおすすめのサービス16選

1. 業務効率化系(RPA・電子帳票・ペーパーレス)

UiPath

紙の書類やExcelで行っていた作業を自動化・デジタル化するツールです。RPAによる繰り返し作業の自動化、電子契約による押印の廃止、経費精算のスマホ対応など、現場の手作業を減らすことに特化しています。

サービス名月額料金(1名あたり・税込)特徴
UiPath約3,900円〜世界シェアトップクラスのRPAツール。AIと組み合わせてPC操作の繰り返し作業を自動化できる。Basicプランは25ドル〜で個人・小規模チーム向け
クラウドサイン12,100円〜国内シェアNo.1の電子契約サービス。印刷・郵送・押印が不要になり、契約締結をオンラインで完結できる。送信1件あたり242円の従量課金
楽楽精算33,000円〜導入実績2万社超の経費精算システム。領収書をスマホで撮影するだけで自動入力され、交通費の自動計算や電子帳簿保存法への対応も標準搭載

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年5月時点

2. データ活用系(CRM・SFA)

HubSpot CRM

顧客情報や商談の進捗を一元管理するツールです。「誰がどの顧客を担当しているか」「どの案件が受注に近いか」をチーム全体で見える化することで、営業活動の属人化を解消します。

サービス名月額料金(1名あたり・税込)特徴
HubSpot CRM1,080円〜無料で始められるCRM。顧客情報・商談・メール履歴を1画面で管理でき、マーケティングや顧客サポートの有料機能とシームレスにつながる。中小企業のDX入門として最適
Zoho CRM1,848円〜コストパフォーマンスに優れたCRM。AI機能「Zia」が商談の成約確率を予測し、次のアクションを提案する。多言語対応で海外展開する企業にも向く
Salesforce Sales Cloud3,300円〜世界シェアNo.1のCRM・SFA。商談管理・予算・レポートをすべてカバーし、大規模な営業組織にも対応。カスタマイズ性と外部連携の豊富さが強み

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年5月時点

3. 顧客接点系(MA・チャットボット・CX)

チャットプラス

Webサイト訪問者の行動を追跡してメールを自動配信したり、問い合わせ対応をチャットボットで自動化するツールです。「人手をかけずに見込み客を育てる」「24時間対応の問い合わせ窓口を設ける」といったニーズに応えます。

サービス名月額料金(1名あたり・税込)特徴
チャットプラス2,178円〜国産チャットボットサービス。シナリオ設定が簡単で、有人チャットへの切り替えにも対応。低価格から始められるため、はじめてチャットボットを導入する企業に向く
HubSpot Marketing Hub1,080円〜メール配信・フォーム・LPをまとめて管理できるMAツール。HubSpot CRMと連携しており、見込み客の行動履歴から商談化まで一気通貫で追える
Zendesk19ドル〜カスタマーサポートに特化したプラットフォーム。メール・チャット・SNSからの問い合わせを一画面で管理でき、チームの対応漏れを防ぐ

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年5月時点

4. コミュニケーション系(グループウェア・社内SNS)

Slack

メール以外のチャット・ビデオ会議・ファイル共有などをまとめて使えるツールです。「チームの情報をリアルタイムで共有する」「テレワークでも連絡が取りやすい」環境づくりの出発点となります。

サービス名月額料金(1名あたり・税込)特徴
Slack1,050円〜チャンネルでトピックごとに会話を整理でき、GitHubやGoogle Driveなど多様な外部ツールとの連携が豊富。世界中の企業で採用されているビジネスチャットの定番
Google Workspace880円〜Gmail・Google Meet・Drive・Docsをひとつのアカウントで使えるグループウェア。Googleアカウントとシームレスに統合され、はじめてのDXに最適
Microsoft Teams659円〜Microsoft 365と深く統合されたコミュニケーションツール。ExcelやWordをTeams上でそのまま共同編集でき、既存のOffice環境を活かして移行できる

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年5月時点

5. 経営管理系(ERP・BIツール)

弥生会計 Next

会計・財務・人事などの基幹業務を一元管理したり、経営データをグラフや表でわかりやすく可視化するツールです。「売上がどう動いているか」「どの部門にコストがかかっているか」を素早く把握できます。

サービス名月額料金(1名あたり・税込)特徴
弥生会計 Next3,190円〜中小法人向けのクラウド会計ソフト。請求書・仕訳・決算書の作成をワンストップでこなせる。シンプルな操作性で会計の専門知識がなくても使いやすい
Microsoft Power BI2,307円〜MicrosoftのBIツール。ExcelやSQLなど既存データと連携し、インタラクティブなダッシュボードを作成できる。Microsoft 365ユーザーならスムーズに導入できる
Looker Studio0円GoogleのBIツール。GA4・Googleスプレッドシート・BigQueryと無料で連携し、見やすいレポートを素早く作れる。Googleアカウントさえあればすぐ使える

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年5月時点

6. 営業・現場・経営系(オールインワンシステム)

DXを実現する「プロワン」

プロワンはフィールドサービスに特化したDX推進ツールです。DXのデメリットやトラブルを踏まえ、「導入したのに使われない」を防ぐ仕組みが整っている理由は、次の3点です。

メリット特徴
1. 現場が迷わない操作性で、反発や効率低下を防止するスマホだけで報告書作成や写真アップロードが完結するため、ITに不慣れな現場スタッフでも直感的に操作。「紙のほうが早い」と感じさせない学習コストの低さが、現場からの反発を最小限に抑える
2. 専任担当者の伴走サポートで、導入準備の負担を軽減するプロワンでは、専任の担当者が自社のペースに合わせて初期設定から運用定着までをサポート。マニュアル作成や社内研修に現場が追われる心配がなく、「準備段階で断念」するリスクを減らせる
3. 一気通貫のデータ管理で、連携不全・属人化を解消する実際の運用フェーズに入っても、「顧客管理、見積もり作成、現場管理、請求管理」などをひとつのシステム上で完結できるため、多重入力やデータ分散が発生しない。担当者が休んでも案件の進捗が把握できる

中野貴利人

株式会社ミツモアのマーケティング本部SaaSビジネス部所属。現場向けの業務支援システム「プロワン」のAIコンテンツマーケティングを担当。建設、設備工事、ビルメンテナンス、リフォームなど、現場業界に向けたお役立ち情報を制作。著書5冊。

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