販売管理システムとは?一元管理と自動化ができるおすすめサービスを比較

「月末の売上集計に丸1日とられる」
「古いExcelを参照して在庫数を間違えた」

そこで、販売管理システムのメリットから、リアルな導入事例、システムの選び方3ステップ、おすすめ製品の比較まで、Excel管理から抜け出すための具体的な道筋を見ていきましょう。

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販売管理システムとは?3つのメリット

販売管理システムとは、受注から在庫管理、出荷、請求、売上集計までを一括管理できるシステムです。受注を1回入力すれば、その情報がそのまま在庫の引き当て、出荷指示、請求書の発行へと流れ、同じ数字を何度も打ち直す作業がなくなります。

項目詳細
1. 受注・在庫の一元管理受注から在庫数までを1画面で把握し、二重入力や更新漏れをなくす
2. 請求・売上集計の自動化得意先ごとの単価を自動適用し、請求書発行と月次集計の手作業を削減
3. リアルタイムな実績把握売上・粗利・在庫状況をその場で確認し、経営判断の遅れを防ぐ

1. 受注・在庫の一元管理

手作業の販売管理で最も多いトラブルが、転記や計算のミスです。これまで複数の紙やExcelに分かれていた情報を1カ所に集約し、在庫数と連動させて管理することで、数量のズレがなくなります。

一元管理で解決できること

  • 同じ情報を複数箇所へ入力する手間がなくなる
  • 数量や金額の不一致による出荷トラブルが削減できる
  • 受注と在庫を連動させ、発注のタイミングを逃さない

以下は、販売管理システムの主要機能を搭載したデモ画面であり、実際の受注・請求・在庫・顧客を管理するときの動きがわかります。

※ 画面とデータはデモ用であり、実際の製品とは異なります。

2. 請求・売上集計の自動化

得意先ごとの単価設定や値引きが、担当者の頭の中だけにあるケースは少なくありません。得意先ごとに異なる単価や掛け率をシステムに登録しておけば、打ち間違いや誤請求のようなトラブルは減り、受注データから請求書が自動作成されます。

項目Excel管理販売管理システム
単価の適用得意先ごとに手入力で確認登録済み単価を受注時に自動適用
請求書作成月末にまとめて手作業で作成受注データからボタン1つで発行
売上集計複数ファイルを統合して集計リアルタイムで自動集計

3. リアルタイムな実績把握

売上や粗利、在庫の状況がシステム上で最新化されるため、月末を待たずに経営状況を確認できます。集計作業の手間がなくなり、リアルタイムに数値を把握できる状態になります。

その場で確認できる主な数字

  • 今日・今月の売上と前年同月との比較
  • 得意先別や商品別の粗利と売上構成
  • 欠品しそうな在庫と発注が必要な商品

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販売管理システムの導入事例3選

CASE1. 年間約6,000枚の発注書の電子化

株式会社アートネーチャー

総合毛髪業の株式会社アートネーチャーは全社的にDX化を進めており、紙とハンコで行っていた発注書の承認フローの全面的な見直しをしました。

特徴活用方法効果
ペーパーレス化年間約6,000枚発生していた発注書を電子化紙の発注書がゼロになり、ペーパーレス化を実現した
承認フローの効率化管理職が社に不在でも承認可能承認スピードが向上、支払や決算業務が遅れるリスクを減らした
システムの拡張性機能アップデートをベンダー側が実施システムのメンテナンスの工数を削減できた

社内の承認フローでは「管理者不在で急ぎの承認ができない」「代理の対応が必要」などの課題がありました。そこで、クラウドの販売管理システムを導入して発注書を電子化、効率的な販売管理の確立を目指しています。

総合毛髪業における具体的な変化

  • システム上で場所を問わず承認できる
  • 点在したいた情報を転記する必要がなくなる
  • 設定変更やカスタマイズが柔軟にできる

株式会社アートネーチャー「株式会社アートネイチャー、 2025年4月より販売管理システム「楽楽販売」を導入」2025年3月24日

CASE2. 複数ファイル・システムを使った多重管理を廃止

テレニシ株式会社

スマホの販売代理店などを手掛けるテレニシ株式会社は販売管理システムを使って、Excelで分かれていた顧客と請求の管理を1つにまとめました。

特徴活用方法効果
顧客情報の一本化契約先と納品先と請求先をまとめて管理3種類の顧客情報がそろって見える
請求データの自動作成請求の元になるデータを自動作成毎月の請求作業が3分の1に短くなった
数字のリアルタイム表示売上や解約率をダッシュボード化集計を待たずに数字を確認できる

複数のExcelを併用し、請求書を手入力していたため、ミスが起きやすい状態でした。販売管理システムでデータを1つにつないだことで、手作業の工数が削減され、年間でおよそ800万円分の効果を見込んでいます。

販売代理における具体的な変化

  • 請求書づくりの負担が大きく減った
  • 入力のミスが起きにくくなった
  • 売上や解約率を、いつでもすぐに確認できるようになった

テレニシ株式会社「飲酒検査クラウド管理システム「IT点呼キーパー」のテレニシが、販売管理システム「Scalebase」を導入」2024年10月1日

CASE3. 契約と請求をまとめて管理

プラス株式会社

オフィス向け置き型冷凍社食サービスのプラス株式会社は販売管理システムを導入し、バックオフィスの運用体制の構築をしました。

特徴活用方法効果
契約条件の管理顧客ごとのプランや配送予定をまとめて管理ばらばらの契約条件を1カ所で扱える
複雑な請求の自動化従量課金を含む料金を自動で計算請求のミスがない運用になった
事業数字の見える化毎月の売上や解約率をグラフで表示事業の状態をすぐ確認できる

受発注や請求業務の知見が少ない中、ベンダーのカスタマースタッフとの定期的な伴走ミーティングで、スムーズな導入にこぎ着けました。

具体的な変化

  • 顧客ごとに違う契約条件を、迷わず管理できるようになった
  • 毎月の請求を、ミスなく回せるようになった
  • 困ったときに、担当のスタッフへ相談できた

プラス株式会社「サブスク型オフィス向け本格ランチ・スイーツ配送サービスの効率的な運営を実現」2024年5月14日

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販売管理システムの選び方

STEP1. 自社の業務フローに合うか

最初に確かめたいのは、自社の業務フローに合うかどうかです。卸売業は「得意先ごとの複雑な単価設定」、製造業は「受注と生産指示の連動」など、業種によって必要な機能は変わります。また、受注の入り方や請求の締め日も会社ごとの仕様を確認します。

業務フロー適合のチェックポイント

  1. 受注、在庫、請求といった主要業務を標準機能でカバーできるか
  2. 得意先ごとの単価や掛け率を細かく設定できるか
  3. 締め日や請求書のフォーマットを自社仕様に変えられるか

STEP2. 会計・在庫ソフトと連携できるか

販売管理のデータは、既存の会計ソフトや在庫管理と連携が必要になります。データの受け渡し方法は導入前に必ず確認しておきたい部分です。

1. 会計ソフトとの連携
販売管理システムと会計ソフトが連携できれば、売上や請求のデータをそのまま仕訳に回すことができ、経理の転記作業がなくなります。

2. 在庫管理との連動
受注と在庫が連動すれば、欠品や納期遅れを防げます。在庫機能を内蔵しているか、既存の在庫システムとつなげるかを確認します。

3. データの取り込み方法
今あるデータをそのまま取り込めるかで、導入の手間が変わります。移行サポートの有無もあわせて確認します。

STEP3. サポート体制が十分か

システムは導入して終わりではありません。特に稼働した直後は操作方法やトラブルの問い合わせが集中する時期です。サポート体制は、次の点をチェックしておきましょう。

確認する項目ポイント
受付時間自社の繁忙時間帯をカバーしているか
問い合わせ方法チャット・メール・電話対応がOKか
追加費用サポート利用に追加料金が発生するか

販売管理システムおすすめ9選

1. 小規模・費用重視タイプ

board

低価格でシンプルな販売管理システムは、中小企業の業務デジタル化に最適です。必要な機能に絞り、複雑さを排除することで、導入コストと学習コストを抑えつつ、Excel管理からのスムーズに移行できます。

サービス名月額料金(税込)特徴
board1,320円〜在庫を持たないビジネス向けのシステム。見積・受注・請求の流れをシンプルに扱え、複数の会計ソフトと連携可能
freee販売要問い合わせ見積から請求までを案件ごとに管理し、freee会計と連携可能。ユーザー数に応じた月額費用で3名利用で月額5,000円程度
フリーウェイ販売管理0円~売上伝票、請求書、入金伝票管理の3つに機能を絞ったシンプルな設計。3アカウント、伝票月1,000件まで永久無料

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年6月時点

2. 中堅・汎用タイプ

楽楽販売

受注管理から在庫状況の把握、請求書発行、さらには外部の会計システムとの連携まで、一連の基幹業務を幅広くカバーできる汎用性の高いシステムです。取り扱う商品バリエーションが豊富な企業や、複数の営業拠点や倉庫を展開している中堅企業におすすめです。

サービス名月額料金(税込)特徴
楽楽販売77,000円〜画面や項目を自社の業務に合わせて細かく作り込める。承認の流れや集計も柔軟に設定可能。初期費用は220,000円
商奉行クラウド要問い合わせ受発注から売上・仕入・在庫・請求・入金までを幅広くカバーし、商品特性にあわせた在庫管理に対応。会計奉行と連携しやすい
弥生販売55,000円見積もり・受注・在庫・請求をそろえた定番ソフトで、長年の実績と手厚いサポートが強み。買い切り型で追加費用がかからず、弥生会計との連携が容易

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年6月時点

3. 業種特化タイプ

ネクストエンジン

アパレル、EC、小売業など、特定の業界ならではの複雑な商習慣や業務プロセスにあらかじめ最適化された機能を備えているタイプです。業界特有の課題を解決するパッケージが揃っているため、導入後のミスマッチが少ないでしょう。

サービス名月額料金(税込)特徴
ネクストエンジン3,300円〜ECショップの「受注・在庫・出荷」業務向け。200を超える機能や外部システムと連携可能
スマレジ0円〜小売・飲食向けで、店舗のレジと在庫・売上をつなぐ。無料プランあり
アラジンオフィス要問い合わせアパレル・食品・製造など業種別の専用パッケージを選べる。オプションの組み合わせで、企業ごとの違いにも対応

※ 月額料金は一般的なプランにおける価格設定
※ 2026年6月時点

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販売管理システムでよくある質問

── 在庫管理や生産管理システムとの違いは?

販売管理システムは受注から入金までのお金とモノの流れを扱うのに対し、在庫管理システムは在庫の入出庫と数量管理に特化します。生産管理システムは、製造の計画や工程、部材の調達を担う領域です。

システムの種類主に管理する範囲
販売管理システム受注、在庫、出荷、請求、入金の流れ
在庫管理システム入出庫と在庫数量の管理
生産管理システム生産計画と製造工程、部材の調達

── 小さな会社でも導入は必要か?

少人数の会社こそ効果を実感しやすいです。1人が複数の業務を兼ねる職場では、入力の手間が減るだけで全体の負担が大きく軽くなります。

小規模企業での選び方のコツ

  • 必要な機能だけの小さなプランから始められるか
  • ユーザーを少人数で契約でき、後から増やせるか
  • 専任のIT担当がいなくても運用できる画面か

── 導入にはどのくらい期間がかかる?

クラウド型なら申し込みから数週間で使い始められる製品が多くあります。ただし定着までを含めると、準備の進め方で差が出ます。

スムーズに定着させるポイント

  • まず受注や請求など使う業務を1つに絞って始める
  • 一部の担当者で試し、操作に慣れてから全体へ広げる
  • 困ったときに聞ける窓口を社内で決めておく

はじめから完璧を目指さず、小さく始めて使いながら広げる進め方が定着への近道です。

── 既存データの移行はどうする?

データ移行も段階的に進めるのが定石です。まず受注管理など中心の業務から始め、現場が慣れてから在庫や請求へ広げていきます。

データ移行の進め方

  1. 移行する業務範囲を1つ決める
  2. 重複データや表記のばらつきを事前に整理する
  3. テンプレートに合わせて取り込み、内容を確認する
  4. しばらくはExcelと並行運用し、数字のずれがないかチェックする

移行作業に不安があれば、取り込み代行やサポートのある製品を選ぶと安心です。どこまで手伝ってもらえるかを事前に確認しておきましょう。

── インボイス制度や電子帳簿保存法への対応は?

請求書の発行がある販売管理では、法制度への対応が欠かせません。多くの製品が、インボイス制度に沿った適格請求書の発行に対応しています。登録番号や税率ごとの区分を記載した請求書を、自動で出力できます。

電子帳簿保存法へも対応し、電子取引でやり取りした請求書や注文書を、要件に沿った形で電子保存できる製品が一般的です。ただし対応範囲は製品ごとに差があるため、自社に必要な要件を満たすかは導入前に確かめておきましょう。

中野貴利人

株式会社ミツモアのマーケティング本部SaaSビジネス部所属。現場向けの業務支援システム「プロワン」のAIコンテンツマーケティングを担当。建設、設備工事、ビルメンテナンス、リフォームなど、現場業界に向けたお役立ち情報を制作。著書5冊。

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