作業日報アプリとは?5つの導入事例でわかる現場・工事・建設の効率化

「Excelに入力するのが、本当に手間」
「日報の催促をスマホでしている…」

毎日の作業を紙やExcelで提出することは、現場スタッフも手間ですし、管理者も時間がかかります。そこで、作業日報の基礎知識をはじめ、アプリで報告を効率化した事例、自社に最適なアプリの選び方とおすすめアプリまで、煩雑な日報業務を改善させる第一歩を見てみましょう。

作業日報アプリとは?導入で変わること

作業日報アプリは、従業員の日々の業務内容や作業時間をデジタル化して管理するツールです。スマホやタブレット、パソコンから日報を作成・提出、管理者はリアルタイムで現場の状況を把握できます。

クラウド上で日報管理を一元化することで、いつでもどこでも検索、確認、集計も簡単です。特に建設業、製造業、設備保守などの現場作業が多い業界では、業務時間の削減に貢献しています。

1. 紙やExcelによる日報管理が効率化

紙ベースの日報管理では、本来は現場作業員が1日の終わりに事務所へ戻り、手書きで作成します。Excel入力もスマホでは書きにくく、ファイルの重複や版管理の混乱、同時編集ができないといった問題が発生します。

日報作業だけで1人あたり毎日30分以上を費やしていることもあり、月間で考えると10時間以上の時間ロスが発生しています。結果、現場作業者は「あとでまとめて書く」対応をするケース多く、結果として正確な工数把握ができていない企業がほとんどです。

紙やエクセルの作業日報が抱える課題

  • 手書きの文字が読みにくく、内容確認に時間がかかる
  • エクセルへの転記作業で二重入力のミスが頻発
  • 過去の日報を探すのに膨大な時間を要する
  • 複数現場の状況を横断的に把握することが困難
  • 月次報告書の作成に3日以上かかることも

2. アプリが現場と管理の両課題を解決

作業日報アプリの導入により、現場と管理部門の課題を同時に解決できます。

現場作業員は、スマホで移動時間や休憩時間に効率的に日報を作成できます。写真添付機能で作業内容を視覚的に報告でき、音声入力機能があれば作業の合間でも安全に記録を残せます

管理者はリアルタイムで日報を確認し、問題発生時に迅速に対応できます。自動集計機能により工数分析や原価管理が瞬時に行え、経営判断に必要なデータを即座に取得できます。

従来の課題アプリ導入後の改善削減時間の目安
日報作成の時間スマホで5分で完了1日25分
集計・分析作業自動集計で即座に確認週3時間
過去データ検索キーワード検索で数秒1回30分
承認プロセスプッシュ通知で即座に対応2日→1日

作業日報アプリの導入事例5社

CASE1. 設備工事におけるヤンテック株式会社の事例

ヤンテック株式会社

電気工事や空調工事を手掛けるヤンテック株式会社は、業務管理システムを導入し、公共案件などで求められる複雑な作業報告業務のデジタル化を実現しました。従来のアナログな書類管理では膨大な情報が点在化していましたが、現場アプリの活用により、写真付き報告書の作成や過去の案件情報の検索が効率化され、業務基盤を変革しています。

特徴活用方法効果
現場アプリ出先で工事写真の確認や報告書作成を実施現場にいながら報告業務が完結し、帰社後の事務作業を削減
写真付き報告書作成現場で撮影した写真を用いて報告書を作成報告書作成の手間を削減し、情報の正確性が向上
案件情報の一元管理膨大な公共案件の書類・写真データを集約アナログ管理による情報の点在化を解消し、検索性を向上
高い検索性過去の案件情報をシステム検索3〜5年前の案件情報や担当者も即座に確認可能に

現場アプリの導入により、出先からでも工事写真の確認や写真付き報告書の作成が可能となり、従来アナログ管理で情報収集にかかっていた時間を大幅に削減しました。

設備工事事業の変革事例

  • 現場アプリから工事写真を確認できるようになり、出先での対応力が向上した
  • 写真付き報告書を現場で作成できる体制が整い、報告業務が効率化された
  • 過去の案件情報(書類・写真)の検索性が向上し、情報収集の時間が短縮された
  • アナログ管理で点在していた膨大な公共案件の資料が一元管理できるようになった

CASE2. 原状回復工事における株式会社フロンティアの事例

株式会社フロンティア

賃貸物件の原状回復工事を手掛ける株式会社フロンティアは、業務管理システムを導入し、報告書作成業務の非効率性を解消しました。従来は、工事完了報告書に載せる写真をアップロードするためだけに現場から帰社する必要がありましたが、現場で完結できる体制を構築し、バックオフィス業務の基盤を変革しています。

特徴活用方法効果
現場写真アップロード現場から工事完了報告書用の写真を直接登録報告書作成のための帰社が不要になり、直行直帰を実現
書類発行(情報紐づけ)案件情報を報告書や依頼書に自動で紐づけ書類作成時の情報入力の手間を大幅に削減
写真管理機能現場で撮影した写真をシステムで一元管理写真のトリミングやアップロード作業の負担を軽減
書類レイアウト編集顧客指定のフォーマットに合わせて書類を編集多様な報告書レイアウトへの柔軟な対応が可能に

工事完了報告書に載せるための写真アップロード業務が現場で完結できるようになり、従来必須だった帰社作業を撤廃し、社員の直行直帰を実現しました。

原状回復工事事業の変革事例

  • 工事完了報告書のための写真アップロード作業が、現場から直接可能になった
  • 報告書作成のためだけにオフィスへ戻る必要がなくなり、直行直帰できる体制が整った
  • 案件情報を自動で紐づけることで、報告書作成時の入力の手間が省かれた
  • 現場写真のアップロードやトリミングといった煩雑な作業がなくなり、報告業務のストレスが軽減された

プロワン「株式会社フロンティア」

CASE3. プラント工事における株式会社佐々木プラントの事例

佐々木プラント
株式会社佐々木プラント

食品・飲料業界などのプラント工事を手掛ける株式会社佐々木プラントは、業務管理システムを導入し、紙ベースだった報告書業務の非効率性を解消しました。従来は、顧客サインが必要な完成報告書を忘れると現場まで戻る必要がありましたが、システム導入により現場で報告書を作成・完結できる体制を構築し、業務基盤を変革しています。

特徴活用方法効果
現場での報告書作成モバイル端末から直接、完成報告書を作成報告書のために帰社する必要がなくなり、移動時間とコストを削減
電子サイン機能完成報告書に、現場で顧客からサインを取得紙の報告書忘れによる手戻りや、再訪問の手間を解消
帳票フォーマット統一全社で統一されたフォーマットで報告書などを作成担当者ごとのバラつきがなくなり、書類の品質が向上
案件ごとの情報管理LINEで混在していた現場情報を案件ごとに集約報告や情報共有が整理され、必要な情報へのアクセスが迅速化

現場で直接、完成報告書を作成し、顧客のサインまでモバイルで完結できる体制を構築。これにより、従来発生していた紙の報告書忘れによる現場への手戻りや、それに伴う移動時間・コストの無駄を解消しました。

プラント工事事業の変革事例

  • 現場で完成報告書を作成し、その場で顧客サインをもらえるようになった
  • 紙の報告書を忘れて遠い現場へ取りに戻る、といった非効率な移動が不要になった
  • LINEグループで混在していた現場の報告や情報共有が、案件ごとに整理された
  • 見積書から報告書、請求書まで、全社で帳票フォーマットが統一され、業務品質が向上した

CASE4. 配送における株式会社ソーデン社の事例

株式会社ソーデン社

家具家電の配送・設置工事を全国展開する株式会社ソーデン社は、業務管理システムを導入し、非効率だった報告書業務のデジタル化を実現しました。従来、現場からの報告書は帰社後に集計・突合する必要がありましたが、現場アプリを通じてリアルタイムに進捗を管理する体制を構築し、業務基盤を変革しています。

特徴活用方法効果
現場報告書のデジタル化現場から作業進捗をシステムに直接報告帰社後の進捗突合作業がなくなり、作業効率が格段に向上
現場アプリ(配送表)配送員がアプリ上の配送表で作業完了をチェック進捗状況の確認がリアルタイムになり、突合作業が不要に
進捗状況のリアルタイム可視化各拠点の作業進捗を本部で一元的に把握拠点ごとの状況が把握できず、管理が属人化していた体制を脱却
情報集約機能現場報告と売上データをシステム上で連携報告の遅れによる売上計上の翌日への持ち越し作業を削減

現場報告書のデジタル化により、従来は帰社後にオフィスで行っていた完了・未了案件のチェックや、日ごとの進捗突合作業を撤廃し、バックオフィス業務の効率を格段に向上させました。

配送事業の変革事例

  • 現場から直接作業報告が可能になり、事務作業の効率が格段に向上した
  • 帰社後に実施していた、完了案件と未了案件の進捗チェック作業が不要になった
  • 進捗状況を日ごとに突合させる煩雑な事務作業が削減された
  • 配送員の帰社が夜間になった場合でも、リアルタイムで作業報告が反映されるようになった

CASE5. 設備工事における株式会社ライフスクエアの事例

株式会社ライフスクエア

情報通信サービスや電気設備工事を提供する株式会社ライフスクエアは、業務管理システムを導入し、従来分散していた報告書と写真のファイル管理体制を刷新しました。現場で報告書作成が可能になったことで、帰社後の事務作業を削減し、案件情報に紐づいた効率的な報告書管理の基盤を構築しています。

ファイル管理機能
特徴活用方法効果
現場での帳票作成現場にて報告書などの書類を作成オフィスに戻っての作業がなくなり、業務が効率化
ファイル管理案件情報と工事写真を紐づけて管理報告書作成時にフォルダから写真を簡単に挿入可能
案件情報との紐づけ報告書や写真を案件ごとに一元管理過去の報告書や工事内容の確認の手間を削減
大容量の写真管理工事ごとに発生する大量の写真を保存情報が分散せず、報告書関連のデータ管理が容易に

現場で報告書などの帳票作成が可能になり、従来必須だった帰社後の事務作業を撤廃。さらに、案件情報と写真・報告書が紐づけられ、情報確認の手間も大幅に削減しました。

設備工事事業の変革事例

  • 現場で報告書が作成できるようになり、帰社後の事務作業が不要になった
  • 報告書と工事写真が案件に紐づけられ、過去の工事内容の確認が容易になった
  • ExcelやGoogleドライブに分散していた報告書関連データが一元管理できるようになった
  • 報告書作成時に、システム内のフォルダから必要な写真を簡単に挿入できるようになった

作業日報アプリの3つの選び方

POINT1. 現場が直感的に使えるか

数多くの作業日報アプリが存在する中で、自社に最適なツールを選ぶことは容易ではありません。導入後に「思っていたのと違った」という失敗を避けるため、3つのポイントを押さえて選定を進めることが重要です。

まずはどのような高機能なアプリでも、現場作業員が使いこなせなければ意味がありません。特にIT機器に不慣れな作業員が多い現場では、操作性の良し悪しが導入の成否を左右します。選定時のチェック項目は、次の通りです。

選定時にチェック項目

  • ボタンや文字が大きく、軍手をしたままでも操作可能か
  • 入力項目が最小限に絞られているか
  • よく使う機能がトップ画面からアクセスできるか
  • オフライン環境でも基本機能が使えるか
  • 音声入力や写真による報告に対応しているか

無料トライアル期間を活用し、実際の作業員に使ってもらうことが最も確実な判断方法です。導入前のデモだけでなく、1〜2週間の試用期間を設けて、現場の声を集めることをおすすめします。

POINT2. 会社の業務に合う機能

業界や業務内容によって、必要な機能は大きく異なります。自社の業務フローを整理し、本当に必要な機能を見極めることが重要です。

業務タイプ重視すべき機能具体的な活用場面
建設・工事業写真管理、図面連携工事進捗の可視化、品質記録
製造業バーコード読取、工数分析製品別原価管理、生産性分析
営業・サービス業GPS機能、顧客管理連携訪問記録、移動時間の最適化
設備保守アラート機能、チェックリスト定期点検管理、異常時の即時通知

過剰な機能は操作を複雑にし、利用率の低下を招きます。まずは基本機能でスタートし、運用が軌道に乗ってから必要に応じて機能を追加していく段階的な導入が成功の秘訣です。

POINT3. 費用対効果と料金プラン

作業日報アプリの料金体系は、主に以下の3つのパターンがあります。

料金プラン料金例詳細
月額固定制1ユーザーあたり300〜1,500円利用人数に応じた料金設定で、コストが明確です。少人数でスタートし、効果を確認しながら展開できるメリットがあります。
年間契約制初期費用10万円+年額20万円長期利用を前提とした割安なプラン。カスタマイズや専用サポートが含まれることが多く、大規模導入に適しています。
買い切り型50万円〜自社サーバーで運用する場合に選択。セキュリティ要件が厳しい企業向けですが、保守費用が別途必要になります。

費用対効果を算出する際は、業務効率化による売上向上効果も考慮することが重要です。例えば、日報作成時間が1日20分削減できれば、時給2,000円の作業員50名で年間400万円相当の効果が見込めます。

作業日報アプリおすすめ5選

1. 現場特化型の業務管理システム

業務管理システム「プロワン」

プロワン現場スタッフがスマホで写真付きの報告書をアップロードできて、写真容量は無制限です。それだけではなく、案件管理から見積作成、経営分析まで、営業・現場・経営までに必要な全機能を網羅しています。

利用カテゴリ具体的な機能
営業案件管理、リマインド、顧客管理、CRM連携
現場見積もり管理、スケジュール、完了報告、協力会社連携
経営請求管理、入金管理、個別原価計算、分析レポート

2. シンプルで使いやすい日報アプリ

ビヨンド日報くん

ビヨンド日報くんは、その名の通りシンプルさを追求した作業日報アプリです。導入企業の95%が「継続」しているほど、使いやすさに定評があります。

主な特徴として、大きなボタンと最小限の入力項目で構成されており、60代の作業員でも迷うことなく操作できます。テンプレート機能が充実しており、定型業務なら3タップで日報作成が完了。音声入力にも対応し、移動中でも安全に記録を残せます。

料金は1ユーザー月額500円からと手頃で、10名以下なら初期費用も無料。まずは作業日報のデジタル化から始めたい企業に最適です。サポート体制も充実しており、導入時の操作説明会を無料で実施してくれる点も高評価です。

3. 建設や製造業に特化した日報アプリ

建設業界のニーズを徹底的に研究して開発された専門アプリです。国土交通省の電子納品要領にも対応し、工事写真の管理から日報作成まで一元化できます。

図面や工程表との連携機能が秀逸で、作業箇所を図面上でタップするだけで位置情報が記録されます。工事写真は自動で工種別に分類され、竣工書類作成の手間を削減。安全パトロール記録やKY活動記録といった、建設現場特有の帳票にも標準対応しています。

協力会社との情報共有機能も充実しており、元請けから下請けまでリアルタイムで進捗を共有できます。料金は1現場あたり月額1万~2万円が多く、基本的には利用人数は無制限。大規模工事でも追加料金なしで利用できるため、コストパフォーマンスに優れています。

4. 工数管理や分析機能が強い日報アプリ

TeamSpirit

TeamSpiritは、作業日報機能と高度な分析機能を併せ持つ統合型アプリです。AIを活用した工数予測機能により、プロジェクトの遅延リスクを事前に検知できます。

特筆すべきは、ダッシュボード機能の充実度です。部門別、プロジェクト別、個人別など、多角的な切り口で工数データを可視化。異常値を自動検出し、アラートを発信する機能により、問題の早期発見が可能になります。

他システムとのAPI連携も豊富で、会計システムや給与システムとシームレスに連携。工数データを原価計算や給与計算に自動反映できるため、バックオフィス業務の効率化にも貢献します。料金は1ユーザー月額900円からで、30日間の無料トライアルが利用可能です。

5. 低コストで始められる日報アプリ

クラウド型の作業日報アプリの中でも特にコストパフォーマンスに優れているタイプもあります。基本プランは1ユーザー月額200円という破格の料金設定ながら、必要十分な機能を備えています。

スマホ、タブレット、PCのマルチデバイス対応で、写真添付やGPS位置情報記録といった基本機能はすべて網羅。Excel形式でのデータ出力にも対応し、既存の管理体制との併用も可能です。

10名までなら月額2,000円などの料金設定が多く、スタートアップ企業や小規模事業者でも負担なく導入できます。機能は限定的ですが、「まずは紙の日報を脱却したい」という企業には十分な内容です。契約期間の縛りもないため、お試し感覚で導入できる点も魅力です。

作業日報アプリの導入フロー

導入2ヶ月前に現状分析と目的の明確化をする

まず現在の日報業務にかかっている時間とコストを正確に把握します。作業員の日報作成時間、管理者の集計時間、そして間接的な機会損失まで含めて算出することが重要です。具体的な数値目標を設定し、例えば「日報作成時間を50%削減」「月次集計を即日完了」といった明確なKPIを定めます。

この段階で、現場の作業員にヒアリングを実施し、現行の日報システムへの不満や要望を収集します。トップダウンでの導入は反発を招きやすいため、現場の声を反映した導入計画を立てることが成功の鍵となります。

導入1ヶ月前に スモールスタートでの検証する

いきなり全社導入するのではなく、まず特定の部署や現場でパイロット運用を開始します。10名程度の小規模なチームで1ヶ月間試用し、操作性や機能の過不足を検証します。この期間中に出た改善要望は、本格導入前に解決しておくことが重要です。

パイロット運用で成功事例を作ることで、他部署への展開時に「実際にうまくいっている」という説得力が生まれます。数値化された改善効果を示すことで、導入への抵抗感を和らげることができます。

導入2ヶ月後に段階的な展開と定着化支援をする

パイロット運用の成果を踏まえ、段階的に利用部署を拡大していきます。新たに導入する部署には、パイロットチームのメンバーがメンター役として操作指導にあたると効果的です。

定着化のためには、最初の3ヶ月間が特に重要です。週次で利用状況をモニタリングし、利用率が低い作業員には個別にフォローを実施。操作に関する質問にすぐ答えられる体制を整え、「使い方がわからない」という理由での離脱を防ぎます。

作業日報アプリのよくある質問

──年配の作業員でも使えるでしょうか?

実際の導入事例では、70代の作業員も問題なく使いこなしているケースが多数報告されています。重要なのは、最初の導入時のサポートです。

マンツーマンでの操作説明、大きな文字のマニュアル作成、よく使う機能だけに絞った簡易モードの活用などにより、IT機器に不慣れな方でも確実に習得できます。音声入力機能を活用すれば、文字入力が苦手な方でも簡単に日報を作成できます。

──導入にどのくらいの期間が必要ですか?

企業規模や業務の複雑さにより異なりますが、一般的には準備期間を含めて3〜6ヶ月が目安です。

10名以下の小規模導入なら1ヶ月程度で運用開始可能ですが、100名を超える規模では、段階的な展開を含めて半年程度を見込んでおくことが現実的です。ただし、クラウド型のアプリなら、申し込みから最短で即日利用開始できるものもあります。

──既存のエクセルデータは移行できますか?

ほとんどの作業日報アプリは、CSV形式でのデータインポート機能を備えています。過去の日報データ、従業員マスタ、顧客情報などを一括で取り込むことが可能です。

移行作業は、アプリ提供会社のサポートを受けながら進めることをおすすめします。データクレンジング(重複削除や形式統一)を適切に行うことで、スムーズな移行が実現できます。

──費用対効果を社内で説明するには?

経営層への説明では、定量的な効果を具体的な金額で示すことが重要です。例えば、作業員50名が1日30分の日報作成時間を15分に短縮できれば、時給2,000円換算で年間625万円の人件費削減効果があります。

データの可視化による生産性向上(5%向上で売上1,000万円増など)も含めれば、投資回収期間は多くの場合3〜6ヶ月程度となります。定性的な効果としては、従業員満足度の向上、ペーパーレス化によるSDGs貢献なども付け加えると、より説得力が増します。

──セキュリティは大丈夫でしょうか?

多くの作業日報アプリは、金融機関レベルのセキュリティ対策を実施しています。データの暗号化、アクセス権限の細かな設定、定期的なバックアップなど、情報漏洩リスクは紙の日報よりもむしろ低いといえます。

特に重要なのは、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得しているかどうかです。また、データセンターの所在地(国内か海外か)、災害時のBCP対策についても確認しておくことをおすすめします。

プロワン導入事例集
業務管理システム「プロワン」

中野貴利人

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