業務見える化とは?成功した3つの事例とおすすめツール4選

「担当者がいないから、タスクが止まってる…」
「あの人が辞めたら、誰もできない業務がある」

そこで業務が見えないことで起こる問題から、チェックリスト、成功事例、AIで進める手順、すぐに使えるツールまで、部署の生産性を劇的に向上させる方法を一緒に見ていきましょう。

業務見える化とは?メリットとデメリット

業務の見える化とは、仕事の内容、進捗状況、問題点を誰もが把握できる状態にすることです。単なる情報開示ではなく、データや図表を活用して業務プロセスを可視化し、組織全体で共有できる仕組みを構築することを指します。

業務が見えるメリット

業務の見える化を実現することで、組織には以下の3つの大きなメリットがもたらされます。

メリット詳細
属人化の解消業務手順が組織の共有財産となり、特定の人に依存しない体制を構築できる。
非効率作業の排除業務プロセスが可視化されることで、無駄な作業が明確になり、業務改善を実現できる。
業務品質の改善問題点が見える状態になることで、組織全体で改善意識が根付き、PDCAサイクルが回るようになる。

業務が見えないデメリット

業務が見えない状態、いわゆる「ブラックボックス化」した職場では、以下のような深刻な問題が日常的に発生しています。

デメリット詳細
属人化の進行特定の人しか業務を把握できず、その人が不在だと業務が止まってしまう。
非効率作業の発生すでにあるものをゼロから作り直したり、重複連絡をしたりといった無駄が頻発する。
業務品質の低下問題が起きても十分な再発防止が取れず、ミスが繰り返され、品質が一層低下する。

業務見える化チェックリスト

自社の業務が可視化できているかを、客観的に把握することが第一歩です。以下のチェックリストで、現在の見える化レベルを確認してみましょう。スコアは8~15点が危険度「中」、16点以上が危険度「高」です。

診断項目 リスクレベル
(業務の属人化・停止リスク)
(ナレッジの非共有・生産性低下)
(責任体制の崩壊・非効率)
(進捗のブラックボックス化)
(業務品質の低下・継承不可)
(高度な属人化・非効率)
(ボトルネックの把握不能)
(再発防止策の欠如)
(組織の停滞・改善文化の欠如)
(オンボーディングの失敗・離職)
合計 0 点

業務見える化の成功事例3選

CASE1. 住環境製造おける株式会社トヨダの事例

株式会社トヨダ
株式会社トヨダ

岐阜県で建具や襖など住環境製品の製造を行う株式会社トヨダは業務管理システムを導入し、アナログ管理による業務の複雑化という課題を解決しました。このシステムの特徴は以下のとおりです。

特徴活用方法効果
フェーズ管理機能業務パイプラインで進捗状況を可視化案件の停滞を防ぎ業務の流れが明確化
案件情報一元管理営業個人管理から全社共有システムへ移行複数回の転記作業が1回の入力で完結
クラウドベース管理図面や写真をシステム上で共有出先でも見積書と請求書作成が可能
顧客情報自動連携1度の入力で見積書と発注書に自動反映事務作業が半日から数時間に短縮

営業4名と事務4名の体制において、転記作業は3回必要でしたが業務管理システムでは1回で完結し、事務作業時間を半日以上削減しています。また、黒板管理していた職人のスケジュールもシステム上で可視化することで、外部からの派遣スタッフもすぐに業務対応できる体制を構築しました。

住環境製造の事例

  • 現場と本社間のリアルタイム共有により案件進捗の把握が容易に
  • 見積もり作成PCの順番待ちが解消、営業が自席や現場で作業可能に
  • 繁忙期の月130件の設営案件もシステム化により円滑に管理
  • 企画から撤収まで一貫した案件管理により業務フロー全体を標準化

CASE2. イベント企画・運営における株式会社セブンサービス企画装飾の事例

株式会社セブンサービス企画装飾
株式会社セブンサービス企画装飾

1977年創業で建築儀式式典や行政主催イベントの企画・運営を手がける株式会社セブンサービス企画装飾は、案件管理システムを使って、属人化解消と情報一元化を実現しました。具体的なシステムの活用方法は主に4つです。

特徴活用方法効果
案件管理の見える化ホワイトボードから脱却しデジタル管理へ移行全社員が案件進捗と設営状況を即座に把握
現場アプリ現場で見積もりとスケジュール確認現場での柔軟な業務対応が可能に
本番日管理機能イベント本番日を起点とした設営スケジュール管理設営準備から撤収まで一貫した工程管理を実現
見積もり作成の効率化専用パソコン不要で複数税率対応と過去案件の複製機能を活用見積もり作成の待ち時間を解消し作業を大幅効率化

浦安本社を中心とした全国展開において、月100~130件に及ぶイベント設営案件の管理を一元化し、全社的な情報の「見える化」へと転換しています。長野オリンピックや新国立競技場起工式などの大規模案件にも対応してきた同社は、システム導入により次の50年を見据えた業務基盤を確立しました。

イベント企画・運営の事例

  • 設営現場と本社間でリアルタイムな情報共有により、案件進捗の把握が容易に
  • 見積もり作成専用PCの順番待ちが解消され、営業担当が自席や現場で作業可能に
  • 秋の繁忙期における月130件の設営案件も、システム化により円滑に管理
  • 企画から設営、運営、撤収まで一貫した案件管理により、業務フロー全体を標準化

CASE3. プラント工事における株式会社佐々木プラントの事例

株式会社佐々木プラント
株式会社佐々木プラント

食品、飲料、医薬品、化粧品業界向けのプラント工事を全国展開する株式会社佐々木プラントは、オールインワンシステムによって、人員配置の最適化と現場情報の一元管理を実現しました。システムによる主な効果は次のとおりです。

特徴活用方法効果
カレンダー機能人員予定と工事割り当ての統合管理ダブルブッキングを完全解消
利益率の自動計算見積もり作成時の原価と利益率を即時反映収益性のリアルタイム把握を実現
モバイルアクセス現場から直接報告書作成と見積もり対応移動時間と事務作業を大幅削減
進捗管理各現場の進捗状況をクリック1つで確認複数案件の並行管理を効率化

導入により月平均10件の工事案件を並行管理し、従来の紙とLINEベースの管理から完全にデジタル化しています。特に北海道から沖縄まで全国に分散する現場において、リアルタイムでの情報共有と人員配置の最適化により、設備工事の効率性が飛躍的に向上しました。

プラント工事の事例

  • Excel管理による人員のダブルブッキングが解消し適切な配置を実現
  • 紙の図面と報告書の受け渡しによる移動時間と経費を削減
  • 見積書や請求書のフォーマット統一により業務品質を標準化
  • LINEで混在していた現場情報を案件別に整理、必要情報へ迅速にアクセス可能に

業務見える化を進める3ステップ

STEP1. 業務リストを作成する

組織やチーム内に「何の業務があるか」をすべて洗い出すことがスタートです。担当している業務を思いつく限り書き出し、リスト化します。一般的には、Excelやスプレッドシートを開き、「業務内容、担当者、発生頻度、作業時間」などを入力していきます。このリストが、のちの分析の基礎となります。

ただ、従来の手入力では、入力作業自体に時間がかかったり、思考が途切れて細かい業務の抜け漏れが発生しがちです。AIの音声入力機能とチャットAIを併用すると、話すスピードで思考をそのままアウトプットできるため、プロセスを大幅に効率化できます。

AIで業務リストを作る方法

  1. GeminiやGPT、Claudeを開く
  2. Windowsキー + Hで音声入力を起動する
  3. 最初に「今から業務内容を伝えるので、表にしてください」と話す
  4. 担当業務を思いつくまま話し、その際に時間と頻度も伝える
  5. 業務リストができるため、スプレッドシートなどにコピーする

ポイントは順番にすべてを変えようとせず、網羅的にとにかく何でも話すことです。AIが作った表に過不足があるときは、そのまま「〇〇を変えてください」などで最適化できます。

STEP2. 業務フロー図を作成する

洗い出した業務が「どのような流れで行われているか」を可視化するため、業務フロー図を作成します。ただ、業務フロー図の作成は、図形描画ソフトやプレゼンテーションソフトを使い、プロセスを示す「箱」や流れを示す「矢印」を一つひとつ手動で配置していく、時間のかかる作業です。

しかし、こちらもAIを使えば、話すだけで数分でプロ並みのフローチャートが完成します。専門知識も不要で、修正もテキスト編集だけで済みます。

AIで業務フロー図を作る方法

  1. GeminiやGPT、Claudeを開く
  2. Windowsキー + Hで音声入力を起動する
  3. 最初に「今から業務内容を伝えるので、フロー図に変換してください」と話す

一般的な生成AIがあれば、誰がやっても同じ品質で業務フロー図が完成できることがポイントです。

生成AIによる業務フロー図

STEP3. 改善案とツールを選定する

業務リストと業務フロー図を分析し、具体的な改善のアクションプランを立てます。AIに業務リストとフロー図を提供し、「最も非効率なタスクを洗い出して」「チームで共通化できる業務を抽出して」「自動化できそうでインパクトが大きい業務を教えて」といった形で分析を依頼します。

測定指標目標値の例測定方法
業務処理時間20%削減タイムトラッキング
エラー発生率50%削減インシデント管理表
問い合わせ件数30%削減ヘルプデスクログ

これらの課題をもとに、プロセスの見直しや新しいツールの選定を検討しましょう。ここでもAIに相談することで、効果的なアクションプランを一緒に考えることができます。

業務見える化におすすめの4種類のツール

1.プロジェクト全体の進捗を可視化するツール

Asana
Asana

プロジェクトの進捗管理には、ガントチャートやカンバンボード機能を持つツールが効果的です。代表的なツールとして、Asana、Trello、Backlogなどがあります。

これらのツールを使うことで、タスクの依存関係や期限が一目で把握でき、ボトルネックの早期発見が可能になります。

ツール名主な機能特徴料金
Asanaガントチャート、カンバンボードなど多彩なビュー切り替え、強力な自動化機能、高度な進捗管理無料プランあり
Trelloカンバンボード付箋感覚の操作性、高いカスタマイズ性、小規模・アジャイル向け無料プランあり
Backlogガントチャート、カンバンボードなどオールインワン管理、非エンジニアにも優しいUI、開発者向けの機能も豊富無料プランあり

また、チームメンバーの作業負荷も可視化されるため、適切なリソース配分が実現できます。多くのツールは無料プランから始められるため、まずは小規模なプロジェクトで試してみることをおすすめします。

※ 2026年1月時点

2. 誰でもわかる業務マニュアルを作成するツール

Notion

業務マニュアルの作成には、画像や動画を簡単に挿入できるツールが適しています。Notion、Confluenceなどのドキュメント管理ツールは、階層構造でマニュアルを整理でき、検索性も優れています。

ツール名主な機能特徴
Notionドキュメント作成、タスク・プロジェクト管理、社内Wikiデータベース機能による情報連携、高いデザイン性とカスタマイズ性、直感的なブロックエディタ
Confluenceナレッジベース構築、仕様書・マニュアル作成、ファイル共有Jiraなどアトラシアン製品との強力な連携、高度な権限管理とセキュリティ、大規模な文書の構造化

特に効果的なのは、画面録画ツールとの併用です。LoomやBandicamなどを使って実際の操作画面を録画し、マニュアルに埋め込むことで、文字だけでは伝わりにくい操作手順も確実に共有できます。更新履歴も自動で管理されるため、常に最新版のマニュアルを維持できます。

※ 2026年1月時点

3. 社内のナレッジを蓄積し共有するツール

Slack

組織の知識を蓄積するには、検索性の高い情報共有プラットフォームが必要です。Slack、Microsoft Teams、Google Workspaceなどのコラボレーションツールは、日常的なコミュニケーションと情報蓄積を同時に実現できます。

ツール名主な用途情報蓄積の方法活用ポイント
Slack即時性の高いチャット、外部ツール通知の集約流れる会話が中心、スレッド、ピン留め豊富な外部アプリ連携による業務自動化、ハドルミーティングでの相談の高速化
Google Workspaceクラウド完結型のドキュメント作成、非同期コラボレーションGoogleドライブでの一元管理、強力なバージョン履歴による経緯の保全複数人でのリアルタイム同時編集、提案モードやコメント機能を活用したレビュー効率化
Microsoft Teamsビデオ会議、Officeファイルの共同編集ハブ堅牢なファイル管理、会議の録画・文字起こしチャットから会議へのシームレスな移行、WordやExcelなどをアプリ内で直接編集させる

これらのツールの活用ポイントは、情報の構造化とタグ付けです。プロジェクトごと、部署ごとにチャンネルを作成し、関連する情報を集約します。また、重要な情報にはタグを付けて検索しやすくすることで、必要な情報に素早くアクセスできる環境が構築できます。

※ 2026年1月時点

4. 全社の業務を見える化する業務管理システムのプロワン

プロワン
業務見える化ができる「プロワン」

プロワンは、設備工事やリフォーム、ビルメンテナンスなどの現場業務における顧客管理から案件進捗、原価分析まで、すべての業務プロセスを一元的に可視化し、データドリブンな経営を実現する業界特化型システムです。

利用カテゴリ具体的な機能
営業顧客データ管理、案件進捗の可視化、営業履歴の一元管理、最適タイミング提案
現場業務標準化、作業進捗のリアルタイム共有、スマホやタブレットでの報告、帳票データ化
経営案件別や部門別の利益分析、稼働状況の可視化、リアルタイムダッシュボード、戦略的意思決定支援


顧客情報や案件進捗が属人的に管理されていると、営業活動や現場作業の状況が組織全体で共有されません。ま報告書作成や転記作業などの間接業務に多くの時間が割かれると、経営判断に必要なデータもリアルタイムに把握できないです。

プロワンを導入すると、すべての業務プロセスで標準化と可視化され、顧客データから施工進捗、収支状況まで一元的に把握できる体制が構築されます。その結果「受注率の向上、間接業務の大幅削減による本業への集中時間増加、リアルタイムデータに基づく戦略的判断による収益性改善」などの成果が期待できます。

中野貴利人

株式会社ミツモア マーケティング本部所属。業務管理システム「プロワン」のコンテンツマーケティングを担当。建設、設備工事、ビルメンテナンス、リフォームなど、現場業界に向けたお役立ち情報を制作中。著書5冊。

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