修繕管理システムとは?履歴・写真・費用を一括管理した導入事例やおすすめ5製品

「現場に手いっぱいで事務作業ができない」
「前任者が辞めて詳細がわからない…」

顧客の急な問い合わせに即答できず、Excelから情報を探す手間に限界を感じていませんか。修繕管理システムのメリットから、導入事例、自社に適したシステムの選び方まで、業務の質を引き上げるため手順を見ていきましょう。

修繕管理システムとは?できること

修繕管理システムは、建物や設備の修繕履歴、図面、写真、費用といった情報を一元管理し、担当者間で共有できるようにするシステムです。従来の紙やExcelの台帳では、物件数が増えるほど属人化のリスクが高まりますが、修繕管理システムを使えば誰でも同じ情報にアクセスでき、業務の標準化と効率化が進みます。

1. 修繕履歴をすぐに確認できる

修繕管理システムでは、物件や設備ごとに修繕履歴と図面データが紐づけて保存されるため、過去の工事内容や使用部材をすぐに確認できます。

項目Excel管理修繕管理システム
データの保存場所複数のフォルダに分散物件や設備ごとに一元管理
検索のしやすさファイル名や保存場所を覚える必要ありキーワードや日付で絞り込み可能
図面との紐づけ手作業で関連ファイルを探す自動で関連データを表示
更新履歴の把握ファイル名の日付に依存履歴がタイムラインで記録

例えば、空調設備の不具合が発生したとき、過去の点検記録と交換部品を検索できれば、原因の特定も早まります。情報を探す時間が減って、顧客への対応スピードが向上するでしょう。

2. 画像管理を効率化できる

画像管理機能の実画面

修繕業務において現場写真の管理は欠かせません。しかし、撮影した写真をパソコンに取り込み、報告書にまとめる作業は手間がかかります。

画像管理手間

  • 現場で撮影した写真をパソコンに取り込む
  • 写真の整理や検索に時間を消費する
  • 画像ファイルがサーバー容量を圧迫する
  • データ消失のリスクする

修繕管理システムには、現場でスマホから写真とコメントをアップロードすると、自動で整理される機能が備わっています。帰社後にパソコンで作業する必要がなくなり、報告書作成にかかる時間を削減できます。

改善項目詳細内容効果
軽快な動作環境クラウド処理により端末に負荷をかけず快適動作ファイルの重さによるストレスから解放
自動整理機能物件別、工事種別、日付別の自動分類する写真整理の時間を大幅削減
報告書作成の自動化ワンクリックで報告書に添付、リサイズも簡単報告書作成時間を2〜3時間から30分に短縮
安全なデータ保管自動バックアップや権限管理でデータを確実に保護データ消失リスクを排除

写真には撮影日時や位置情報が記録されるため、検索も容易です。画像管理の効率化により、現場担当者の負担が軽減します。

3. 属人化解消で組織力が強化される

特定の担当者しか把握していない情報があると、業務のボトルネックになります。それが情報共有の仕組みが整うことで属人化が解消されて、組織全体の業務品質が安定し、顧客からの信頼性向上につながるでしょう。「システム導入前」と「システム導入後」の比較は次の通りです。

項目システム導入前システム導入
業務の継続性担当者の不在や退職で業務が停滞誰でも業務を継続できる
情報の引き継ぎ時間とコストの浪費即座にキャッチアップ可能
顧客・クレーム対応対応の遅れや回答のバラつき迅速で一貫性のある対応
人材育成育成の長期化と非効率性早期戦力化の実現

修繕管理システムの導入事例

CASE1. 不動産賃貸管理業における株式会社ランドネットの事例

不動産賃貸管理業を営む株式会社ランドネット は、修繕管理機能がある業務管理システムを導入し、修繕や原状回復工事の管理効率化と入力箇所の削減を実現しました。このシステムの特徴は以下のとおりです。

特徴活用方法効果
修繕・原状回復案件の一元管理Excelやスプレッドシートから移行月約230件を効率管理
写真の無制限保存1現場200枚×月200現場の写真を制限なく管理容量制限を気にせず現場写真を完全記録
カスタム項目機能管理内容が多い修繕業務に合わせて設定J-SOX法の基準に則ったフローを簡易的に構築
モバイル承認機能通勤時間や帰宅途中で承認申請外出先でも修繕案件の承認処理が可能

上場によるJ-SOX法対応で書類が増え、1つの工事で最低3つの書類に同じ内容を記載する重複作業が発生していました。システム導入により、1回の入力で完結するようになり、顧客対応に時間をさける体制を確立しました。

不動産賃貸管理業の事例

  • 入力するシートが増えて、社員が何時まで残業しても終わらない状況を改善
  • 協力会社との見積もりやり取りをLINEからシステム内での管理へ移行
  • 簡易的に見積りを作れて、簡易的に提案できる仕組みを構築
  • 新人指導でシステムを覚えることがメインにならず、本来の業務を行える環境を実現

CASE. 賃貸管理における株式会社ユーミーClassの事例

株式会社ユーミーClass
株式会社ユーミーClass

賃貸の契約業務や建物管理を手掛ける株式会社ユーミーClassは、修繕管理システムができるシステムを使って、原状回復工事の対応漏れと遅延を防止しました。具体的なシステムの活用方法は主に4つです。

特徴活用方法効果
リマインド機能任意のタイミングで通知設定し案件を管理繁忙期の原状回復工事の対応漏れを防止
進捗管理機能大規模修繕から定期メンテナンスまで一元管理月平均530件の案件情報を正確に管理
案件の停滞状況管理各部署で工事情報を共有し催促2、3日の短期間対応を要する案件をスピード処理
インボイス・電子帳簿保存法対応法改正に伴った変更を自動反映消費税記載枠の追加など法対応がスムーズに

同社は繁忙期の過密スケジュールに伴う対応漏れに苦慮していました。システムを導入することで、入学や卒業時期の大学寮への膨大な需要に、短期間で対応可能になりました。

賃貸管理の事例

  • FAXの枠を使って消費税を記載していた状況から、フォーマット変更が容易な環境へ移行
  • 案件の停滞状況管理で管理物件の状況把握を効率化
  • 苦戦していた電子帳簿保存法やインボイスといった法改正への対応がスムーズに
  • 神奈川県1位の物件管理戸数を目指す体制を構築

CASE3. 内装仕上げ・リフォームにおける株式会社グッドベルの事例

株式会社グッドベル
株式会社グッドベル

内装仕上げ・リフォームを手掛ける株式会社グッドベルは、修繕管理ができるオールインワンシステムによって、案件の管理とアナログな事務作業の効率化を実現しました。システムによる主な効果は次のとおりです。

特徴活用方法効果
案件管理案件データをシステムで一元管理案件に紐づく全ての情報が閲覧可能
営業フェーズ管理床、クロス、クリーニングの進行状況を一覧表示原状回復一式の案件管理を一元化
データ連動機能請求書と連動して見積もりを自動生成何度も同じ物を入力する作業を削減
企業別カスタマイズ管理会社や不動産向けに機能を最適化発注書を外注先に出す作業が楽に

従来はタイムツリーやExcelなど複数のシステムを使い分けていましたが、現場でいくつもシステムを開いたり、何度も入力しなければならない状況が負担となっていました。システム導入で、1つの依頼先を開けば全情報が1度に見れる環境を構築し、業務の効率化を実現しています。

リフォーム業の事例

  • 用途別に使っていた複数システムを1つにまとめ、作業負荷を軽減
  • メールやLINEで送信していた書類を案件に紐づけて管理する体制へ移行
  • 風呂やキッチン交換などリフォーム業の強化に向けた基盤を整備
  • 職人紹介サービスとの連携により、より多くの案件を受ける体制づくりを推進

自社に適した修繕管理システムの選び方

STEP1. 現場でスマホアプリを操作する

IT機器に慣れていない社員や協力業者も利用する場合は、使いやすさが導入成功のポイントです。画面構成がシンプルで、直感的に操作できるかどうかを検証しましょう。ボタンの位置、文字の大きさ、入力欄の順番といった細部が実際の作業効率に影響します。特に現場で使うスマホでの動作は要確認です。

スマホの操作性ポイント

  • 写真のアップロードは何ステップで完了するか
  • オフライン環境でも入力できるか
  • 音声入力やテンプレート機能はあるか
  • マニュアルを見なくても基本操作ができるか

現場スタッフが抵抗なく使えるシステムであれば、定着率もアップし、リアルタイムな情報管理が可能になります。

STEP2. 写真台帳の使いやすさを確認する

修繕業務では「ビフォーアフターの記録、問題個所の状況、使用資材の種類」など、1つの現場で数百枚の写真を管理しなければならないこともあります。修繕管理システムの写真管理なら、大量の写真を一覧管理できます。この機能のチェックポイントは以下です。

機能確認ポイント
写真の枚数制限容量制限はあるか、1つの報告に何枚まで添付できるか
自動レイアウトアップロードした写真が自動で報告書にレイアウトされるか
コメント入力写真ごとに説明文を記入できるか
エクスポート機能Excel、PDF、画像ファイルなど、出力形式が選べるか

写真管理が煩雑な状態が続くと、ファイル消失や記録の不整合といったリスクが増大します。確実な管理システムを導入することが、トラブル防止の第一歩です。

STEP3. トータルコストを試算する

修繕管理システムの料金体系は、初期費用と月額費用」に分かれますが、ベンダーによって課金方法は異なります。導入前に必ず総コストを試算しましょう。

費用区分内容相場の目安
初期費用システム導入費、データ移行費、初期設定費、操作研修費0〜100万円以上
月額費用基本利用料、ユーザー数課金、データ容量課金、物件数課金月1万〜30万円
オプション費用追加機能利用料、カスタマイズ費、API連携費、追加サポート費項目により変動

その他、修繕管理システムで見落としがちな隠れコストは以下です。

見落としがちな隠れコスト

  • データ容量に上限があり、写真や図面を大量保存する場合の料金
  • 大型アップデート時のバージョンアップ費用
  • システム解約時にデータを抽出する費用
  • 外部システムとの連携に必要な費用

表面的な月額費用のみで判断すると、実運用時のコスト増大や必要機能が使えないといった事態を招きます。削減できる人件費、業務効率化による機会損失の回避、顧客満足度向上による収益増加など、総合的な投資対効果も評価することが重要です。

修繕管理システムおすすめ5選

1. シンプルで使いやすい現場ポケット

現場ポケット

現場ポケットは、修繕工事における現場管理業務をスマホ1台で完結できるアプリです。「顧客管理、工程管理、チャット、日報、アルバム」に機能を絞っており、シンプルな使い勝手が強みです。

利用カテゴリ具体的な機能
営業顧客管理、建物情報の一元管理、案件発掘、取引履歴確認
現場アルバム(写真無制限保存)、日報、工程管理、トーク機能、掲示板
経営進捗管理、出退勤管理、帳票出力、現場別・職人別集計

LINE感覚で使えるため、現場への定着率が高く 「まずは連絡と写真整理だけでも楽にしたい」という会社に最適です。

※ 2026年1月時点

2. 図面上で修繕履歴を一元管理できるビルカン

ビルカン

ビルカンは、建物の状態から修繕履歴まで一元管理できる建物管理システムです。スマホで撮影した写真を、アプリ内の図面にピン留めして保存でき、「図面上のどこを修繕したか」を視覚的に管理できます。

利用カテゴリ具体的な機能
営業データ分析、長期修繕計画作成、賃料分析、顧客向け報告書作成
現場図面管理、AI検針、設備管理、報告書作成、ファイル管理、スマホ対応
経営ビルカンBPO、修繕履歴管理、設備更新予定記録、書類検索

紙の資料を一つひとつ確認し、現場に赴かないと状況把握ができない状態が、ビルカン導入により、図面上で修繕箇所が一目でわかり、過去の設備点検書類や修繕履歴を検索可能になります。修繕履歴が図面に残っていくため、長期案件の多い企業におすすめです。

※ 2026年1月時点

3. コミュニケーションを円滑にするKizuku

Kizuku

Kizukuはチャット形式のトークを中心に施工現場の情報共有を一元化し、現場の進捗管理から図書管理、入退場管理まで、修繕工事に必要な全機能を統合したクラウド型管理システムです。

利用カテゴリ具体的な機能
営業顧客管理、プロジェクト管理、現場登録・管理、実行予算計画管理
現場チャットトーク、工程管理、施工・検査報告書、図書・写真管理、入退場管理
経営電子受発注、労災保険申請、安全衛生管理、グループウェア機能

年配の職人さんでも使いやすいシンプルな設計で、既読やスタンプ機能により迅速な情報連携が可能です。現場のコミュニケーションを円滑にしつつ、写真や図面共有もしっかり行いたい場合におすすめです。

※ 2026年1月時点

4. 粗利管理で利益率を上げるSAKSAK

SAKSAK

SAKSAKはリフォーム業と建築業に特化し、粗利管理に強みを持つシステムです。案件ごとの粗利を見える化し、ドンブリ勘定からの脱却をサポートしてくれます。

利用カテゴリ具体的な機能
営業営業進捗管理、顧客管理、見積作成・共有、カレンダー機能、定期訪問管理
現場工事台帳管理、実行予算作成、発注履歴管理、タスク機能、ファイル管理
経営原価管理、入金・支払管理、粗利分析、アンケート集計、販売管理

専門サポートスタッフが常駐し、画面共有による操作案内や新入社員研修も実施するため、導入から運用まで安心して利用できます。

※ 2026年1月時点

5. 営業現場経営まで連携できる包括型のプロワン

修繕管理ができるシステム「プロワン」

プロワンは、顧客管理から営業支援、見積・発注・請求までの修繕工事に関わる全業務を1つのプラットフォームで管理し、現場のDX化を実現する包括的な業務管理システムです。

利用カテゴリ具体的な機能
営業顧客管理、営業支援、見積作成、機器・資材管理、契約管理
現場スケジュール、作業管理、発注管理、写真・ファイル管理、現場アプリ
経営請求・入金管理、レポート・ダッシュボード、申請・承認ワークフロー、自動化ルール

Excelのような使い慣れた操作感で、システムに不慣れな現場担当者でも使いこなせますし、業務要件の変化に応じて簡単に設定変更できる高いカスタマイズ性が強みです。スマホアプリから現場で直接データ入力や写真撮影ができ、見積から発注、請求まで自動連携することで業務全体を効率化します。

修繕管理システムでよくある質問

──費用対効果の算出ポイントは?

以下のポイントでシステム導入の効果を数値化して判断しましょう。

システム導入の判断ポイント

  • 履歴検索にかかる時間の削減(月間で何時間削減できるか)
  • 報告書作成の時短効果(1件あたり何分短縮できるか)
  • 残業時間の減少(人件費としていくら削減できるか)

例えば、月間50件の報告書作成が1件30分短縮されれば月25時間の削減となり、時給2,000円換算で年間60万円のコスト削減が可能です。加えて、ミスによる再工事やクレーム対応の回避など、リスク軽減効果も考慮に入れます。顧客の信頼向上による契約継続率の改善も重要な指標です。

──会社が小規模でも導入メリットはある?

小規模企業ほど、システムの恩恵を大きく受けられます。 社員が少ない会社では、ベテラン社員が営業も現場も事務も兼任しているケースが大半です。システム導入で事務作業の時間を減らすことは、貴重なリソースを売上に直結する仕事に振り向けることにつながります。

メリット効果
事務作業の削減貴重な人材を売上直結業務に集中させられる
コスト効率月額数千〜1万円で「優秀な事務員」を雇う効果
業務効率の向上一人あたりの生産性向上が会社全体に大きく影響
属人化の解消急な欠員や休暇にも対応可能

──社内に詳しいIT担当者がいないのですが?

フォローの手厚いベンダーを選べば、IT担当者がいなくても問題なく運用できます。チェックしたいサポート体制は以下です。

サポート種類具体的な内容効果
初期設定代行システムの基本設定をベンダーが実施専門知識不要ですぐ使用開始
説明会の開催職人さん向けの操作研修現場スタッフも迷わず操作可能
継続的なフォロー定期的な使い方相談会やQ&A対応疑問をすぐに解決
マニュアル提供動画や図解入りの分かりやすい手順書自己学習も簡単

導入前に、既存ユーザーの口コミや評判を調べるのも有効です。「サポートが手厚い」や「レスポンスが早い」といった評価があれば、安心して導入を進められます。

──トライアルで確認すべき点はありますか?

多くのシステムは、導入前に無料トライアル期間を設けています。以下のポイントを重点的にチェックしてください。

トライアルの確ポイント

  • 実際の物件データを入力してみて、操作の手間はどうか
  • 現場スタッフがスマホアプリを使ってみたときの使い勝手
  • 報告書の出力形式やレイアウトが自社の基準に合っているか
  • サポート窓口への問い合わせ対応のスピードと丁寧さ

トライアル期間中は、複数の担当者に触ってもらい、経営層、現場スタッフ、事務担当者など、それぞれの立場からフィードバックを集めましょう。実際に使ってみて初めてわかる使い勝手や機能の過不足があるため、形だけのトライアルで終わらせず、本番さながらに運用することが大切です。

修繕管理ができるシステム「プロワン」

中野貴利人

株式会社ミツモアのマーケティング本部所属。業務管理システム「プロワン」のコンテンツマーケティングを担当。建設、設備工事、ビルメンテナンス、リフォームなど、現場業界に向けたお役立ち情報を制作。著書5冊。

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