「業務全体を1つのシステムで動かしたい」
「リアルタイムで数値を管理したい」
例えば、工程表はメール通知、請求書はExcel管理、原価管理は専用ソフトのように、部署や業務によってバラバラで、限界を感じている人も多くいます。そこで建設業ERPの導入で解決できる課題から、企業の導入事例、製品比較、導入時の疑問まで順を追って見ていきましょう。
CONTENTS
建設業ERPとは?解決できる課題
ERP(Enterprise Resource Planning)とは、ヒト(人事、給与など)、モノ(生産、在庫など)、カネ(販売、会計など)といった企業にある資源全体を統合的に計画管理するシステムのことです。
建設業界は工事別原価管理、出来高管理、労務管理などが特に複雑です。例えば「営業部門が入力した案件情報」が、「工事部門の施工計画に自動反映」されて、「経理部門は予算管理を開始」します。部門の壁を越えたシームレスな情報共有が可能です。
1. リアルタイムで原価の見える化
建設業の経理部門を悩ませるのが「現場の原価」と「会計上の数字」のズレです。材料費については請求書が届くまでは帳簿に反映されず、「黒字だと思っていた工事が赤字だった」と、後で発覚するケースが少なくありません。ERPはこのタイムラグを解消して、予実差を早期に発見できます。
| 改善項目 | ERP導入前 | ERP導入後 |
|---|---|---|
| 原価の計上タイミング | 請求書到着後 | 発注時点で即反映 |
| データの連携 | 手作業で転記・照合が必要 | 発注・検収・請求が自動連携 |
| 月末締め作業 | 手作業で3日以上 | ボタン1つで自動集計 |
材料の変動や人件費の増加といった原価変動を工事の初期段階で察知できれば、発注先の見直しや工法変更がスムーズです。
2. データに基づく経営管理の実現

建設業ERPでは、受注金額や売上、利益率はもちろん、工事がどこまで進んでいるか、今後の資金繰りや協力会社への外注費など、経営に必要な数字がリアルタイムに一箇所で見られます。経営指標を可視化することで、建設業界でよくある「工事が終わるまで利益がわからない」という状態を解決できます。
ERPで実現する経営の見える化
- 工種別や部位別の原価分析により、コスト超過箇所を即座に特定。リアルタイムに収支管理ができる
- 受注案件を色分け表示し、遅延リスクのある工事を検知。アラートで通知する
- 部門別や現場別の収益をグラフ化し、改善すべきボトルネックを明確化
- 3ヶ月先までの資金繰りを自動算出し、資金ショートを事前に回避
3. 部門間の情報連携をスムーズに
工期の伝達漏れや資材の仕様違いなど、電話やメールといった連絡方法では情報共有のミスが発生しやすく、手戻りやクレームを招いてしまいます。ERPを利用すると、全部門が同一のプラットフォーム上で作業するため、このような情報のズレを防ぐことができます。
| 改善項目 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 部門間の確認作業 | 電話やメールでの個別確認が必要 | システム上で一目で確認可能 |
| トラブル防止 | 言った・言わないの争い | 全変更履歴が自動記録 |
| 組織の生産性 | 部門間の調整で時間ロス | 透明性向上で信頼関係構築 |
改善効果が大きいのは、現場監督の負担軽減です。各部門にそれぞれ確認していた情報が、システム上で一目でわかるため、本来の現場管理業務に集中できるようになります。ERP導入企業では、部門間の確認作業が70%削減され、情報の食い違いによる手戻りがほぼゼロになった例もあります。
汎用ERPと建設業ERPとの違い
建設業ERPには、建設業界の特殊なルールがあらかじめ組み込まれています。例えば、会計機能では、「工事進行基準」と「工事完成基準」のどちらも選択可能です。手形による支払いや工種ごとの原価配賦など、建設業界ならではの商慣習もカバーしています。
| 項目 | 汎用的なERP | 建設業向けERP |
|---|---|---|
| 工事原価管理 | 別の原価管理システムとの連携が必要 | 標準搭載 |
| 進行基準会計 | 要カスタマイズ | 標準対応 |
| 実行予算との対比 | 外部ツール必要 | リアルタイム表示 |
| 手形管理 | 基本機能のみ | 建設業商習慣に対応 |
建設業ERPは追加カスタマイズが必要な機能が最初から実装されているため、導入後すぐに現場で使える点が大きな利点です。
建設業向けオールインワンシステムの事例2選
CASE1 . 新築・リフォーム工事における大和ハウスウッドリフォームの事例

新築・リフォーム工事を手掛ける大和ハウスウッドリフォーム株式会社は、集客からアフターフォローまで一気通貫で管理できる業務管理システムを導入し、二重入力の解消と工数削減を実現しました。このシステムの特徴は以下のとおりです。
| 特徴 | 活用方法 | 効果 |
|---|---|---|
| 一気通貫の案件管理 | 集客からアフターフォローまで一元管理 | 月約300件の案件をスムーズに処理 |
| BI機能 | 売上見込みと個人実績のリアルタイム把握 | 経営判断の迅速化と営業担当のモチベーション向上 |
| 標準機能による設計の柔軟性 | 業務フローに合わせた項目追加とワークフロー設定 | 大がかりな開発を伴わずシステム最適化 |
| プラットフォーム集約 | 顧客情報、案件情報、入金状況、工事進捗の一元化 | システム間の二重入力解消とチェック作業削減 |
同社は大和ハウスグループへの移行に伴う基幹システム変更により、SFAとの連携が断たれるという課題に直面していました。業務管理システムにより、作業工数を30%削減し、創出した時間をお客様と向き合う時間に充てる体制の構築を目指します。
新築・リフォーム工事の事例
- 契約後の膨大な事務作業という営業活動のボトルネックを解消し、契約数の増加を実現
- 手動でのデータ抽出やインポート作業を自動化し、リアルタイムでの契約状況把握が可能に
- 発注履歴の一元管理により、アフター対応がスムーズになりサービス品質が向上
- 購買データ分析による戦略的な販売施策の立案が可能になり、データドリブンな事業戦略を推進
CASE2. 外構・エクステリア施工における株式会社アライアルミの事例

外構・エクステリア施工を展開する株式会社アライアルミは、案件管理から収支管理まで一貫した機能を持つオールインワンシステムを使って、分散していた情報の集約と、現場や事務間の連携ミス解消を実現しました。具体的なシステムの活用方法は主に4つです。
| 特徴 | 活用方法 | 効果 |
|---|---|---|
| 案件管理機能 | 月50〜70件の案件を一元管理 | データの分散を防ぎ、連携ミスを防止 |
| 見積比較表 | 複数の見積内容を一枚に集約し提案 | お客様の見やすさと社内整理の効率化を両立 |
| 現場アプリ | 現場で発生した修理や工事箇所の即時共有 | 現場と事務間の連携強化 |
| 帳票作成・収支管理 | 見積書から請求書まで一貫したシステムで作成 | 作業が効率的に分かりやすく |
導入前は現場で発生した細かな修正に関して、事務に情報が届かず請求漏れに繋がるミスが発生していました。オールインワンシステムでタスク管理、スケジュール管理、経理関係など多岐にわたるシステムを一本化し、情報の連係ミスを防ぐ体制が整いました。
外構・エクステリア施工の事例
- 細かな修理や工事箇所の情報が事務に届かない状況から、請求内容のずれを防ぐ体制へ移行
- DX化により非効率的な作業を改善し、管理体制が杜撰になることなく個人顧客層の拡大が可能に
- とっ散らかっていた複数の見積もりを整理し、お客様への提案力が向上
- 属人化の解消により、特定の担当者がいなくても会社が回る組織体制を構築中
建設業向けERPの選び方
1. 自社の事業規模や業態に合っているか
建設業と一口に言っても、ゼネコン、サブコン、専門工事業、それぞれに必要な機能は異なり、企業規模によっても最適なシステムは変わってきます。中小企業向けの製品は、シンプルな操作性と低価格が魅力ですが、案件数が増えると処理速度や機能面で不足を感じる場合があります。一方、大手企業向けの製品は高機能ですが、初期導入費用が高額で、中小企業にとっては過剰投資になりかねません。
自社に合ったERPを選ぶためのチェックポイント
- 同規模や同業態の導入実績があるか
- 初期投資とランニングコストが予算内に収まるか
- 必要十分な機能が搭載されており、オーバースペックやロースペックでないか
- 将来の成長に備え、段階的な機能追加が可能か
同時利用するユーザー数や、管理する工事件数によっても最適な製品は変わります。ベンダーに問い合わせる際は、自社の具体的な数字を伝えて、適合性を確認することが大切です。
2. 建設業特有の機能が搭載されているか
建設業界には他業種にない商習慣や業務フローが存在します。こうした建設業特有の機能を標準搭載しているかどうかは、重要な判断基準になります。
| 業務フロー | 具体的な機能要件 |
|---|---|
| 工事管理 | 工事台帳、実行予算、出来高管理、工程管理 |
| 原価管理 | 材料費、労務費、外注費、経費の工事別集計、予実対比分析 |
| 購買管理 | 見積依頼、発注管理、検収処理、支払管理 |
| 労務管理 | 作業員配置、労務費計算、社会保険管理、安全書類作成 |
| 商習慣 | 具体的な機能要件 |
|---|---|
| 手形サイト管理 | 受取手形と支払手形の期日管理、割引処理 |
| 出来高管理 | 工事進行基準における出来高計算、売上計上 |
| 請求書の分割・合算 | 複数工事の合算、工事内の部分請求 |
| 留保金管理 | 瑕疵担保期間に対応する留保金の計上、取り崩し管理 |
必要な機能が搭載されていない場合、追加のカスタマイズが必要になり、コストと時間がかかります。自社の業務フローを具体的に伝えて、標準機能でどこまで対応できるかを確認しましょう。
3. サポート体制と使いやすさ
ERPは導入後の運用フェーズが本番です。操作画面の見やすさ、入力のしやすさ、マニュアルの充実度など、ユーザビリティの高さはシステムの定着度を大きく左右します。
また、日々の業務で疑問が生じたとき、トラブルが発生したとき、迅速なサポートを受けられるかどうかも重要です。導入後のサポート体制について、以下の点を確認しておきましょう。
サポート体制の確認ポイント
- 初期設定、データ移行、操作研修など、どこまで導入サポートをしてもらえるか
- 電話やチャットでの問い合わせに、どの時間帯で対応してもらえるか
- 建設業の実務に精通したサポート要員がいるか
- 法改正や機能改善がどの程度の頻度で行われるか
- 他社事例の共有や情報交換の場が提供されるか
アップデート対応は特に重要です。税制改正、法令改正、業界標準の変更など、迅速に対応ししてくれるベンダーを選ぶと、導入後の満足度が高まります。
建設業ERPのおすすめ5選
製品1. 建設業経理士によるサポート付きのPROCES.S

PROCES.Sは、建設業における会計、原価管理、JV管理、給与労賃など基幹業務を網羅する建設業ERPシステムです。中堅から大手規模の建設会社まで370社以上の導入実績があります。コンセプトは「進化し続けるERP」で法改正のたびに素早くシステムをアップデートし、法令準拠を保てることを強みとしています。
| 利用カテゴリ | 具体的な機能 |
|---|---|
| 営業 | 営業案件管理、販売管理、ワークフロー管理、注文書電子化 |
| 現場 | 原価・発注管理、現場原価管理、JV管理、労災管理、手形・期日払い管理 |
| 経営 | 財務・債務管理、収益認識基準、請求・入金管理、給与・労賃管理、固定資産管理 |
PROCES.Sでは発生部署ごとにデータ入力することで、重複した入力が削減されます。また、建設業経理士資格を持つ専門スタッフのサポートで確実な運用定着が実現できます。
※ 2026年1月時点
製品2. 見積もりから原価管理まで統合できるGRANDIT

GRANDITは、販売、会計、原価を統合的に管理し、工事進行基準に対応した建設業向けERPシステムです。実行予算と実績をリアルタイムで対比し、プロジェクト別の損益管理と業務の標準化、情報の一元管理を実現します。
| 利用カテゴリ | 具体的な機能 |
|---|---|
| 営業 | プロジェクト登録、実行予算管理、見積依頼管理、受注管理、契約管理 |
| 現場 | 工事台帳管理、工数実績入力、作業実績管理、材料・外部委託手配、進捗率入力 |
| 経営 | プロジェクト別採算管理、工事進行基準対応、原価配賦、収支照会、損益推移分析 |
導入前は、事業ごとにシステムが分散し、工事進行基準も手作業で管理していたため、月次決算が遅延していました。GRANDIT導入により、直接費と間接費の原価情報が自動集約され、原価比例法による進捗売上の自動計算と仕訳生成ができるようになります。
※ 2026年1月時点
製品3. 企業規模でサービスを選べるガリバーシリーズ

ガリバーシリーズは、中堅ゼネコンが利用しているシステムをパッケージ化した建設業向けERPです。小規模企業向けのガリバーX・匠、中小企業向けのガリバーNEXT、中堅以上向けのガリバー・プロステージというように、企業規模によって自社に合ったサービスを選択できます。
| 利用カテゴリ | 具体的な機能 |
|---|---|
| 営業 | 案件管理、見積作成、受注管理、顧客情報管理、契約管理 |
| 現場 | 工事管理、工種別原価管理、進捗管理、協力会社管理、資材管理 |
| 経営 | 工事進行基準会計処理、収支分析、権限管理、操作ログ管理、経営データ統合 |
ガリバーシリーズ導入により、全部門で同一データを共有し、情報が自動的にリアルタイム反映される環境が構築できます。また、事業規模の拡大に応じ、機能選択やライセンス増強も可能です。
※ 2026年1月時点
製品4. 幅広い建設業に快適な操作性を提供する建設WAO

建設WAOは、日本の建設業の基幹業務を幅広く網羅した建設業特化型ERPです。トレーサビリティ機能やアクセスコントロールといった内部統制が強化される様々な仕組みを備えており、株式上場を目指す企業の体制整備にも役立ちます。
| 利用カテゴリ | 具体的な機能 |
|---|---|
| 営業 | 営業プロセス標準化、顧客管理、案件種類別セグメント分析、収益意識型営業支援 |
| 現場 | 見積作成、工事管理、実行予算管理(工種別・4要素別)、協力業者との電子取引、トレーサビリティ管理 |
| 経営 | 個別原価自動管理、予実分析、利益現況分析、問題工事早期発見、会計システム連携 |
また、独自のWeb通信技術により、高速レスポンスとシンプルな運用管理を実現しています。導入前は承認プロセスを通していない発注が後から発覚するなどのガバナンスの問題がありましたが、システム上で承認ワークフローが回るようになり、勝手な発注や予算変更を不可能にする体制が整います。
※ 2026年1月時点
製品5. 一気通貫で連携できる建設業や現場に強いプロワン

プロワンは、基本情報、案件進捗、施工履歴、経営分析まで、営業・現場・経営に必要な全機能を1つのプラットフォームで提供します。
| 利用カテゴリ | 具体的な機能 |
|---|---|
| 営業 | 案件進捗管理、タスクリマインド、顧客情報管理、営業支援機能 |
| 現場 | 見積もり管理、工程管理、スケジュール、完了報告、協力会社連携 |
| 経営 | 請求管理、入金管理、個別原価計算、部門別稼働状況、リアルタイムデータ分析、戦略的意思決定支援 |
導入前は案件、施工、工程、原価の各管理業務で別々のツールを使用し、データが分散していました。プロワン導入後は全機能が1つのシステムに集約され、リアルタイムな情報共有が可能になるため、経営判断の迅速化に貢献しています。
建設業ERPでよくある5つの質問
──導入にかかる費用と期間の目安は?
建設業ERP導入の費用と期間は、企業規模や導入範囲によって大きく異なります。一般的な目安は以下です。
| 企業規模 | 初期費用 | 月額 |
|---|---|---|
| 小規模(~50名) | ~1,000万円 | ~30万円 |
| 中規模(51~200名) | 1,001万~5,000万円 | 31万~100万円 |
| 大規模(201名~) | 5,001万円以上 | 101万円以上 |
見落としがちなのは、社内の人件費です。プロジェクトチームのメンバーは、通常業務と並行してERP導入に携わるため、その分の人件費も考慮にいれましょう。また、ERP導入費用の負担を軽減する方法として、最大2/3~3/4が補助されるIT導入補助金などがあります。
| フェーズ | 期間 | 詳細 |
|---|---|---|
| 計画 | 2~3ヶ月 | 要件定義、ベンダー選定 |
| 導入 | 3~6ヶ月 | システム構築、データ移行、研修 |
| 定着 | 6~12ヶ月 | 運用改善、追加カスタマイズ |
プロジェクト開始から本格稼働まで、最低でも半年程度かかります。また、システム稼働直後は、操作に慣れるまでに時間がかかり、一時的に業務効率が落ちることもあります。費用対効果が実感できるまでには、1年程度の期間が必要と考えておきます。
──クラウド型とオンプレミス型の違いは?
建設業ERPの提供形態には、大きく分けてクラウド型とオンプレミス型の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合わせて選択する必要があります。
| 比較項目 | クラウド型 | オンプレミス型 |
|---|---|---|
| 初期費用 | サーバー購入やネットワーク構築が不要で低額 | 自社サーバーを構築する必要があり高額 |
| 導入期間 | 1~3カ月 | 6ヶ月~1年 |
| カスタマイズ性 | 限定的 | 高い自由度 |
| セキュリティ | ベンダー依存 | 自社で管理可能 |
| メンテナンス | ベンダーが実施 | 自社またはベンダーに委託 |
| アップデート対応 | ベンダーで自動反映 | 都度反映が必要 |
| 拡張性 | 利用者数の増減が容易 | サーバー増強が必要 |
クラウド型は初期投資が少なく、常に最新機能が使えるという利点があります。一方で、既存システムとの複雑な連携が必要な場合や、機密性の高い情報を扱う場合は、セキュリティ面からオンプレミス型が選ばれます。
──既存データはどのように移行しますか?
既存の会計システムや原価管理システムからERPへデータを移行する作業は時間がかかります。特に、過去数年分の工事データを引き継ぐ場合、データのクレンジング(整理・修正)が必要になるケースもあります。データ移行で注意すべき点は以下の通りです。
データ移行で注意すべきポイント
- すべてのデータを移行するのではなく、必要なデータに絞り込む
- 重複データ、不正確なデータを事前に整理する
- 異なるシステムで使われていたコード体系やマスタ情報を、新しい形式に統一する
- 新旧システムを一定期間並行運用し、データの整合性を確認する
ベンダーによっては、データ移行支援サービスを提供している場合もあります。自社だけで対応するのが難しい場合は、支援を受けることも検討しましょう。
──導入を成功させるための体制づくりは?
慣れ親しんだシステムやExcelから、切り替えることに抵抗を感じる人は少なくありません。ERP導入の成否を左右するのはシステムそのものではなく、社内の体制と意識です。導入を成功させるステップは以下のとおりです。
1. 経営トップの強いコミットメント
社長や経営層がプロジェクトの重要性を発信し続ける。
2. 段階的に導入する
全社一斉ではなく、パイロット部門から始めて成功体験を作る。
3. 十分な研修期間の確保
導入前に複数回の操作研修を実施し、実際の業務を想定した演習を行う。
4. サポート担当者の配置
社内にシステムに詳しい担当者を配置し、現場からの質問にすぐに答えられる体制を整える。
5. メリットの可視化
現場にとっての具体的なメリットを明示する。
重要なのは、現場の抵抗感を払拭することです。「日報入力が5分で終わるようになる」「残業時間が月10時間減る」など、個人レベルで体感できるメリットを明確に示すことが効果的です。
