そこで導入したのが「プロワン」。人員管理の効率化から利益率の見える化まで、どのようにして業務改革を実現したのか。大阪営業所で営業部所長兼設計開発本部長を務める劉様に詳しくお話を伺いました。
北海道から始まり、全国へ展開するプラント工事のプロフェッショナル
── 貴社の事業内容と組織について教えていただけますでしょうか。
劉様:弊社はプラント会社として、食品、医薬、化学、化粧品関係のお客様を中心に、工場の工事を手掛けています。小さい案件では配管部品の納品や漏れの修理から、大きい案件では生産ライン装置の導入、建築のリフォーム・改装・新築まで、幅広い事業範囲で対応しています。
私は大阪営業所で、静岡から沖縄までの関西方面の営業を担当しています。ただ、12名という少人数体制なので、営業だけでなく現場監督や設計の業務も兼務しています。実際は協力会社や海外の設計チームも含めて約50名体制で運営しています。
── 会社の成り立ちについても教えていただけますか。
劉様:北海道で設立され、当初は牧場や牛乳工場向けの配管工事を中心に事業を展開していました。私が入社したのは去年の4月頃ですが、ここ2、3年で設計メンバーも増え、社内での設計開発も進めています。また、海外でタンクを製作して納品したり、海外の優秀なメーカーの装置を代理販売したりと、徐々に事業を拡大してきました。
紙とExcelの限界──属人化した管理体制からの脱却
── プロワン導入前はどのような課題を抱えていらっしゃいましたか。
劉様:もともと小規模な工事屋だったので、Excelで人員予定を管理していました。しかし、調整が頻繁にあるとExcelの更新が追いつかず、同じ人に別の現場を重複して割り当ててしまうことが多々発生していました。これが1番大きな課題でした。
また、現場の資料のやり取りも問題でした。以前は図面をコピーして紙で手渡ししていたので、ギリギリになって事務所まで取りに行かなければならず、現場から事務所に戻って紙を受け取り、また次の現場へ向かうという非効率な動きをしていました。
── 見積書や請求書の管理はどうされていましたか。
劉様:人によってフォーマットが全然違っていたので、そこも統一したかったんです。見積書を作って、その内容でそのまま請求書を発行すればいいのに、また1から打ち直さなければならない。この転記作業にも無駄な時間がかかっていました。
それから、完成報告書も都度お客様にサインをもらう必要があるのですが、紙を忘れると遠い現場まで戻らなければならず、時間も移動費もかかっていました。
── 情報共有はどのように行っていたのですか。
劉様:LINEグループで現場の内容をやり取りしていたこともありました。ただ、1つのLINEグループに全部の工事現場のやり取りが混在していたので、どこの話なのか分からなくなったり、後で見直そうと思ってもたどりづらかったりしました。
なぜプロワンを選んだのか──現場のニーズに応える柔軟性
── 数あるシステムの中から、なぜプロワンを選ばれたのでしょうか。
劉様:ネットで工事管理ができるソフトを探していて、プロワンにたどり着きました。資料を取り寄せてみたら、まさに私たちがやりたいことが全部できそうだと感じました。
実は、以前C社の製品も検討して一時期導入してみたんです。金額的にはすごく安かったのですが、使いにくくてカレンダー機能も使いづらかった。安ければ何でもいいわけではないことをそこで認識しました。
── プロワンの決め手は何でしたか。
劉様:プロワンの場合は携帯から簡単にアクセスできるようになっているのが大きなポイントでした。現場で報告書を作ったり、その場で見積書を作成したりできる。出張が多い私たちにとって、現場での使いやすさは重要な要素でした。
また、フォーマットを1つ作ってしまえば、携帯からお客様にサインしてもらえるのも魅力的でした。完成報告書をもらってお金をいただいて仕事が終わりなので、そこまでカバーしているのはとてもありがたいです。
導入後の変化──見える化による経営改善への第一歩
── 実際にプロワンをどのように活用されていますか。
劉様:営業部と工事部を中心に、内勤・外勤問わず全員が使っています。設計のメンバーも時々現場に同行するので登録してもらっています。現在は月平均10件程度の案件を並行して管理しています。
── 特に効果を実感している機能はありますか。
劉様:まず利益率が見える化されたことが大きいです。それまではExcelでそれぞれの個人が作っていて、どれぐらいの原価で見積もりしているか本人しか分からなかった。プロワンなら入力すればその場ですぐに利益率が計算されて反映されるので、営業としても「今回利益率薄いな」とすぐに気づけるようになりました。
また、各現場の進捗が一目でわかるのもいいですね。今どういう進捗状況で動いているか、クリックすればすぐに確認できます。今誰がどこに対してどんな見積もりを出しているかの情報も全部見えるようになりました。
── 導入時のサポート体制はいかがでしたか。
劉様:Slackを使ってチャット感覚でやり取りできるので、レスポンスが早いです。弊社が出した要望に対してフィードバックも結構早く、フォーマット変更の依頼にもすぐに対応してくれました。使い始めてからのフォーマット変更にお金がかかるかと心配していましたが、柔軟に対応していただけて助かっています。
海外展開とプロジェクト管理──さらなる成長への期待
── 今後の事業展望について教えてください。
劉様:今、海外メーカーの装置を日本に持ってきて展開しています。アジア圏やヨーロッパから、世界規模でいいものをどんどん日本に持ってこようとしています。
実は、日本の技術が少しずつ遅れてきているんです。海外の装置は新しい技術をどんどん搭載していて、同等の性能でも海外製なら手頃な価格で提供できる。日本で数億円の装置が、海外メーカーだと数千万円で手に入ることもあります。
── プロワンに今後期待することはありますか。
劉様:大きいプロジェクトだと1年単位の工事になるので、プロジェクト管理機能があるとありがたいです。別のソフトを使うと、また情報を入力し直さなければならない。一箇所で管理できて、プロジェクトが完了して請求するまで一発で管理できたらいいなと思っています。また、カレンダー機能で従業員の予定管理と工事の割り当てが並行で使いやすくなるとさらに良いですね。まだ使い始められていないメンバーもいるので、もっと使いやすくなれば社内での活用も進むと思います。
プロワンの導入はカスタマーサクセスのスタートにすぎません。導入後も、プロワンは導入企業様と併走し、事業成長というゴールに向かって全力で支援します。佐々木プラント様の海外展開という新たな挑戦も、プロワンの進化とともに支えていきます。これからも、企業様それぞれの成長物語をお届けしていきます。