案件情報の管理に苦慮していた同社が、なぜ「プロワン」を選び、どのような成果を上げているのか。営業統括本部の中村様、小笠原様、田村様に詳しくお話を伺いました。
創業70年超。社会インフラを支える総合設備エンジニアリング企業
── はじめに、貴社の事業内容についてお聞かせください。
中村様: 当社は1951年に川崎重工業の設備部門から分離独立して設立された会社です。以来、空気調和・給排水衛生設備・電気設備工事などの設計・施工・メンテナンスを行う総合設備エンジニアリング企業として成長を続けてきました。お取引先はゼネコンが約4割、官公庁が約2割、そして工場など産業系のエンドユーザー様が約4割という構成です。
── 営業部門では、現在どのくらいの案件を扱っているのでしょうか。
小笠原様: 月の平均で見るのは難しいのですが、現在プロワンには進行中の営業案件が約1,300件登録されています。数年後を見据えた案件も含まれており、これらの進捗を追いながら、日々新たな受注に繋げていく形です。
「大変なのが当たり前」だったExcel管理。二重入力と属人化が深刻な課題に
── プロワン導入前は、どのような体制で案件管理をされていたのでしょうか。
小笠原様:以前は基幹システムに案件情報を入力していましたが、それだけで管理が完結していたわけではありませんでした。基幹システムからCSVでデータを全て掃き出し、そこからExcelのマクロを使って加工し、リストを作成していました。そして、そのリストをもとに各営業担当者に「この案件はどうなってる?」と一つひとつヒアリングして、進捗をメモするという、非常にアナログな方法で管理していました。
── 具体的にどのような課題を感じていらっしゃいましたか?
小笠原様:大きく2つの課題がありました。1つは、同じような書類への二重入力です。基幹システムに入力し、さらにExcelにも転記する作業が重複しており、単純に時間が倍かかっていましたし、転記ミスの原因にもなっていました。
もう1つは、案件管理の完全な属人化です。案件の進捗は担当者の頭の中や個人のノートにしかなく、マネジメント層が状況を把握するためには、毎回担当者に直接聞くしかありませんでした。そうすると「この前も同じことを聞かれた」と担当者に思われることもあり、不要なコミュニケーションコストが発生していました。正直なところ、多くの社員にとっては、その大変な状況が“当たり前”になっており、大きな問題として認識されていなかったかもしれません。
展示会での出会い──プロワンのカンバンボードが示した可能性
── どのような経緯でプロワンを知っていただいたのでしょうか。
小笠原様:2023年12月の展示会でプロワンのブースを訪れ、担当者の方に声をかけられたのが最初の出会いです。案件の進捗管理で困っているという話をしたところ、具体的に解決策を提示してくれました。
── 他のシステムも検討されましたか?
小笠原様:ちょうど社内でDXの旗が振られ始めた時期で、正直ほかのシステムもいくつか検討していました。でも、プロワンの機動力に他社は負けたという感じです。
── 他のシステムではなく、プロワンを選んでいただいた決め手は何でしたか?
小笠原様:やはり「カンバンボード」ですね。担当者に聞かないと分からなかった案件の進捗フェーズが、視覚的に一目でわかる。これこそ我々が抱える課題を解決してくれる機能だと直感しました。

カンバンボードで案件進捗を“見える化”。脱・属人化を実現
これまで担当者にいちいち確認が必要だった膨大な案件の進捗も、カンバンボードを見ればひと目で把握できます。進捗確認のために生じていたコミュニケーションコストを大幅に削減し、いつでも組織全体の状況を直感的に把握することが可能です。
また、「どの案件が、どのフェーズで止まっているか」がすぐに分かるため、部下に対しても客観的なデータに基づいた的確なアドバイスができるようになります。案件ごとに独自のフェーズを設定することで業務の抜け漏れを防ぎ、「営業→施工→アフター」といった部門間のスムーズな引き継ぎもサポートします。
小笠原様:そしてもう一つ、基幹システムとのAPI連携が可能だったことも非常に大きな決め手です。これができなければ、結局どこかで二重入力が発生してしまいますから、導入は無かったと思います。我々の業務フローを深く理解し、親身に提案してくれた担当者の対応や、導入後の手厚いアフターフォローも魅力に感じました。
田村様:また、実は「基幹システムとSFAを連携して案件管理する」というのは、弊社にとって他の部署でも前例がない試みでした。そのため、導入当初は大変でしたが、開発チームが柔軟に対応してくれたことも有難かったです。また、自社の業務フローに寄り添って変えていける柔軟性も大きな魅力でした。システムは通常、型が決まってしまっていることが多いですが、プロワンは違いました。
二重入力はゼロに。全社の案件可視化で、管理工数削減と組織の活性化を実現
── 実際にプロワンを導入されて、どのような効果がありましたか?
田村様:まず、二重入力が完全になくなりました。プロワンで情報を修正すればAPI連携で基幹システムにも反映されるので、入力や修正にかかる手間と時間が劇的に削減されましたね。
小笠原様:そして何より、案件の進捗状況が誰でもリアルタイムに把握できるようになったのが大きいです。以前のように担当者を捕まえて「あの件どうなってる?」と聞く必要がなくなりました。管理者としては非常に楽になりましたし、客観的なデータを見ながら「今このフェーズだから、次はこう動こう」と具体的なアドバイスができるようになりました。
── 営業担当者の皆さんには、どのような変化がありましたか?
中村様:全国の営業案件が全て見られるようになったので、良い刺激になっていると思います。「同世代のあの社員はこんなに頑張っているのか」と切磋琢磨する雰囲気が生まれれば嬉しいですね。レポート機能はまだ使いこなせていない部分もありますが、今後は各支社の受注状況なども可視化しながら、組織全体のモチベーション向上に繋げていきたいと考えています。
サブコンならではの厳しい競争を勝ち抜くために。プロワンと共に描く未来
── サブコン業界ならではの課題があれば、ぜひお聞きしたいです。
小笠原様:我々の業界はライバル企業が非常に多く、案件は“生物”だと教えられてきました。少しでも対応が遅れたり、情報を放置したりすると、すぐに他社に案件を取られてしまいます。だからこそ、タイムリーに情報を集約し、スピーディーに次のアクションに繋げていくことが非常に重要になります。プロワンによって情報共有のスピードが上がったことは、この厳しい競争環境で勝ち抜くための大きな武器になると感じています。
── 最後に、今後の事業展望とプロワンへの期待をお聞かせください。
小笠原様:今後は、プロワンに蓄積された営業情報量をさらに増やし、分析することで、より戦略的に受注高を拡大していきたいと考えています。そのためにも、レポート機能をさらに活用していきたいですね。
中村様:プロワンには、これからも我々の業務に寄り添い、共に成長していけるパートナーとして期待しています。

プロワンの導入はカスタマ-サクセスのスタ-トにすぎません。導入後、プロワンは導入企業様と併走し、事業成長というゴ-ルに向かって全力で支援します。これからも、企業様それぞれの成長物語をお届けしていきます。