複数のツールを駆使した管理体制の限界を感じていた同社が、プロワン導入によってどのように業務効率化を実現し、さらなる成長への道筋を描いているのか。営業部所属で施工部門のリーダーも務める原田様にお話を伺いました。
お客様に寄り添い、確実に成長を続ける設備工事のプロフェッショナル
── 貴社の事業内容と成り立ちについて教えていただけますでしょうか。
原田様: もともと社長が個人事業主として、住宅設備機器、給湯器やガスコンロなどの工事を一人親方という形で始めたのがスタートです。そこから少人数で始めて、今では11年近く経ち、年数とともに人数も大きく増えてきました。現在はパート含めて30人弱の規模になっています。事業内容は住宅設備機器設置工事ということで、給湯器、レンジフード、トイレなど住宅設備全般、エアコンなども含めて販売・設置を行っています。
── 案件元の構成はどのような割合でしょうか。
原田様: 基本的には自社で販売から施工まで一貫して行っており、全体の9割以上はエンドユーザー様向けの案件です。加えて、メーカー・家電量販店・管理会社・オーナーなどから下請けとしてのご依頼もいただいています。
── 月の平均案件数はどのくらいでしょうか。また、繁忙期などはありますか。
原田様: 月平均で400件くらいですね。給湯器は冬場に壊れやすいという特性があって、10月あたりから寒くなってくる年明けの1月ぐらいまでは特に忙しい時期になります。夏場ですと1日3件、よくて4件くらいなんですけど、冬場は1日5件まで増えることもあります。移動距離や工事の内容を考えて、それぞれ振り分けてあげないといけない。もう予定が埋まっているところに無理やりねじ込むという感じになるので、本当に大変ですね。それでも、なるべく依頼が来たものは対応していきたいという思いで、みんな頑張っています。
── 成約率69%という数字は業界でも非常に高い水準だと感じます。この高い成約率の秘訣は何でしょうか。
原田様: なるべく問い合わせに対してスピーディーに回答することと、あとは現場調査に行ってお客さんと対面で話すことを大切にしています。業界内では、最近だと現場調査に行かずに写真を送ってもらって経費を削減し、その分を価格に還元するという会社さんが多いんです。でも、それができるのは大企業さんだけ。うちは逆に現場調査に行って、お客さんと対面で話します。住宅機器は決して安くない商品なので、機器についてしっかり説明して、気持ちよく交換工事をしてもらえるよう心がけています。やはり対面での丁寧な対応が成約率につながっているのかなと思います。
複数ツールの併用による「負の連鎖」からの脱却を目指して
── プロワン導入前はどのような体制で業務管理をされていましたか。
原田様: Googleのスプレッドシートやチャットワークというアプリなど、なるべく経費をかけずに独自のシステムを組んでいました。ただ、いろんなツールを使っているとあちこちに飛んでいかなければならず、一元化ができていなかったのが最大の課題でした。複数で管理しているので、一つが止まると全部が止まってしまうという問題もありました。
── 原田様は営業部所属で施工部門のリーダーも務められているとのことですが、現在の担当業務について詳しく教えてください。
原田様: 今は営業部の所属で、普段はコールセンターで電話を受電したり、お客様に給湯器や温水便座などの商品案内を主に行っています。ときどき現場に出て工事や現場調査も行っています。実は、コールセンター業務に入ったのは最近のことで、それまではずっと工事や外回りがメインだったんです。
── 実際にコールセンター業務を担当されて、どのような課題を感じていらっしゃいましたか。
原田様: 私自身、コールセンター業務に入って1ヶ月ほどですが、本当にやることが多いと感じました。スプレッドシートも1枚だけじゃなくて何枚もシートがあって、それを行ったり来たり。同じ入力内容をまた別のところに入れて、URLを貼ってまた別のシートに飛んで、これをずっと繰り返していました。8枚も10枚もシートがあって、やることが多すぎて見落としがあったりする。これが大きな欠点でした。初めて中の業務に入ってお客さんの管理をやるようになって、こんなに色々やることが多いのかと驚きました。
── 営業と工事部門の情報共有についてはいかがでしたか。
原田様: 情報漏れなどで、営業と工事で細かい情報の伝達に行き違いがあり、お客さんにご迷惑をおかけしてしまうことがありました。工事の指示書に記載したり、LINEで直接担当に送ったりしていましたが、それも個人間のやり取りになってしまって、会社全体として情報を共有できていない状態でした。
業務フローに寄り添う柔軟なシステムで一元管理を実現
── システム導入を検討し始めたきっかけは何でしたか。
原田様: 今年の4月、5月頃から検討を始めました。業務の一元化という部分と、あとは反響数や経費、売上など数字の部分を正確に把握したかったんです。ざっくりとは分かっていたんですが、細かく正確かと言われるとそうではなかった。どのエリアで反響が一番良く出ているのか、売上がどれぐらい上がっているのかを突き詰めることができれば、会社としても利益も上がりますし、業務の効率化も図れると考えました。
── 実際にプロワンをどのような場面で活用されていますか。
原田様: お客様対応した後の顧客データ作り、予定管理、お客さんの工事や現場調査の管理、見積書、工事指示書の作成など、業務のほぼ全ての部分に関わってきます。数字の部分、売上がどれだけあるのか、原価がどれだけかかっているのかというところもプロワンで見られるようになります。今まではスプレッドシートや他のアプリを使っていたところが一元化されるので、使えるようになればかなり便利になり、作業効率は格段にアップすると思います。
── プロワンで特に魅力に感じている機能はありますか。
原田様: 一番は案件作成機能ですね。案件から見積書、請求書、発注まで一気に作ることができる。今までは見積書は見積書のスプレッドシート、発注は発注のスプレッドシートという風に全部分かれていたので、それが一つの画面で全部行えるというのはすごく感動しました。また、工事の方では、今まで工事完了の写真をLINEのアルバムで管理していて、グループの数がかなりの数になっていたんですが、それが全部プロワンに入れられるようになるのはすごく楽になると思います。

案件ごとの書類作成・管理
案件単位で見積書・発注書・報告書などの各種書類を作成可能。すべてを案件管理画面に集約することで、書類の分散を防ぎ業務効率を高めます。

現場写真はその場でアップロード
プロワンなら写真やファイルのアップロード容量に制限はなく、容量課金の心配もありません。現場アプリからも直接写真を追加でき、案件単位で効率的に管理できます。
── カスタマーサクセスの対応はいかがでしたか。
原田様: すごく助かっています。担当の方がたまたま前職で同じ業界にいたということもあって、こちらの話をすぐに理解していただけるんです。なかなか難しい要望をお伝えしているとは思うんですけども、柔軟に対応していただいている。業界特有の事情を理解してもらえているので、コミュニケーションがスムーズで無駄な説明をしなくていいというのが良かったです。
関東での事業強化を加速させ、データドリブンな経営へ
── 今後の事業展望について教えてください。
原田様: 関西方面に関してはある程度見えてきた部分があって、昨年ぐらいから関東方面、東京や横浜などで事業を展開しています。ただ、まだ見知らぬ土地で土地勘もないので、どういったサービスがお客様に求められているのか完全には掴めていません。関西と関東では人も全然違いますし、人が違うと対応も変わってくる。こっちで良かった対応が向こうでいいかというとそうでもない。すでに始めている関東事業をこれからさらに強化していきたいと考えています。人口も多いので、会社を大きくしていく上では重要な部分です。
── 今後の事業強化においてプロワンはどのような役割を果たすと期待されていますか。
原田様: 事業を拡大していく上でプロワンは非常に重要な要素になってくると思います。今までのざる勘定ではなかなかやっていけない。プロワンでしっかり利益や原価を計算して、お金を使うところ、使わないところを決める。反響データをちゃんと抽出して、関東でどのエリアが効果的なのか、どこに投資すべきかをデータに基づいて判断していきたいですね。
また、先ほどお話しした通り冬場は本当に忙しくて予定を無理やりねじ込む状態なんですが、プロワンで業務が効率化されることで、今まで管理に使っていた時間を実際の対応に回せるようになると期待しています。
プロワンの導入はカスタマーサクセスのスタートにすぎません。導入後、プロワンは導入企業様と併走し、事業成長というゴールに向かって全力で支援します。嶺岡設備様においても、業務の一元管理という土台の上に、データドリブンな経営判断を重ね、関東市場への本格展開という新たな挑戦を支えてまいります。これからも、企業様それぞれの成長物語をお届けしていきます。